Guerra ; La mórta
死
僕には死は
死ぬほどこわい
あまりに多くのものに二度と会えないから:
友達、家族
あの匂いのする道の花
たった一度でもあったすべての人。
死ぬなら、冬、雨が降って
夜早く
道では靴が泥まみれになり
人々はカフェに閉じこもり
ストーブの周りに身を寄せ合っている時がいい。
(訳者妄言)
トニーノ・グェッラの詩。死について語る詩なのだが、不思議な暖かみを感じる詩である。お互いの見知った顔がいるコミュニティーで、心落ち着いた終焉を迎えたいということだろうか。
原文は、
Mu me la mórta
l'a m fa un pavéura che mai
ch'u s lasa tròpa ròba ch'l'a n vaid piò:
l'améig, la tu faméia,
al piènti de'pasègg ch'a gli à cl'udòur,
la zénta te incuntrè una vólta snò.
A vréa muréi d'invéran quand che pióv
ch'u s fa la saira prèst,
e d'fura u s spórca al schèrpi t' e' pantèn
e u i è la zénta céusa ti cafè
datònda ma la stóva.
Roberto Roversi によるイタリア語版は、
A me la morte
mi fa morire di paura
perché morendo si lasciano troppe cose che poi non si vedranno mai più:
gli amici, quelli della famiglia,
i fiori del viale che hanno quell'odore,
e tutta la gente che hai incontrato anche una volta sola.
Io vorrei morire proprio dentro l'inverno mentre piove
in uno di quei giorni in cui è sera presto
e per la strada le scarpe si sporcano di fango
e la gente è chiusa nei caffè
stretta intorno all stufa.
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「Guerra, Tonino」カテゴリの記事
- Guerra ; La mórta(2009.04.29)


コメント
方言を読むこと、少しずつできるようになって来ました。意味はほとんど分かりません!が。この詩も〈雨〉が生きている。
「(...)道では靴が泥まみれになり
人々はカフェに閉じこもり
ストーブの周りに身を寄せあっている時がいい。」
その場に居合わせている、さながら、ような気にふっとなりました。何のためらいもなしに。Guerraの持ち味でしょうか?
投稿: tulipani | 2009年5月 1日 (金) 18時23分
tulipani さん
お返事遅れて失礼しました。
自分の本来属するコミュニティがここにあると思える幸せを描いているのでしょうね。
Guerra は映画関係の仕事でむしろ有名なわけですが、そういった華麗な世界の裏側も見たうえで、土くさい世界を描いているわけですね。しかも方言をもちいて。
投稿: panterino | 2009年5月25日 (月) 00時12分
しばらく新しい訳詩がアップされず、今か今かと、次の詩がアップされるのを楽しみにまっています。これだけの訳をされるのは本当に大変なことだと思いますが、楽しみにしている読者のために、どうぞよろしくお願いいたします。
投稿: るー | 2009年6月 8日 (月) 22時09分
るーさん
はげましのお言葉、ありがとうございます。
すっかり怠け癖がついてしまいました。
あらためて、少しずつでも、新しい詩に取りかかっていこうと思います。
投稿: panterino | 2009年6月 9日 (火) 18時58分