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2009年3月25日 (水)

Edoardo Sanguineti: Questo è il gatto con gli stivali...

        これは長靴をはいた猫で...

これは長靴をはいた猫、こっちはカルロ5世とクレメンテ7世の
バルセロナの和睦、これは蒸気機関車、花咲く
桃の木、タツノオトシゴ、ページをめくると、アレッサンドロ
金が見えるんだよ:
            これは木星の衛星、これは太陽道路
方眼状になった黒板、カール大帝時代の
ラテン詩人集第一巻、靴、うそ、アテネの学堂、バター
今日フィンランドから届いた葉書、咬筋、
出産:がページをめくると、アレッサンドロ、見えるのは
金だ。
    これは金だ、
これは機関銃をもった将軍、彼らの墓のある
墓場、彼らの貸し金庫のある貯蓄金庫
彼らの歴史が書いてある歴史の本:
でもページをめくると、アレッサンドロ、何も見えないんだ:

(訳者妄言)
エドアルド・サングイネーティの詩。詩集 Purgatorio de l'Inferno (地獄の煉獄)(1964)から。

サングイネーティは1930年ジェノヴァ生まれ。1956年トリノ大学の文学部を卒業。トリノ大学、サレルノ大学、ジェノヴァ大学で教鞭をとる。1956年詩人として Laborintus でデビュー。

1961年、アルフレード・ジュリアーニ編纂のアンソロジー I Novissimi  に作品が収められる。2年後、Gruppo '63 の創設に加わり、理論家としても中心的役割を果たす。

サングイネーティは現代を言語の危機と人格の危機に相同関係があり、言語の「再発明」により、現実を「再発明」する戦略をとっている。

この詩は、語り手(詩人)が息子アレッサンドロに、眼の前の机の上に散らばっているモノを説明している詩である。

ただし、そのモノの羅列のなかに、「金」という資本主義社会の至上の存在が挿入される。これは何、これは何という反復の後に、金が見える、という形がガツンと投入される。

2行目の皇帝カルロ5世と教皇クレメンテ7世の和睦は、1529年5月に結ばれたもので、その前にローマ劫掠があった。

原文は、

questo è il gatto con gli stivali, questa è la pace di Barcellona
fra Carlo V e Clemente VII, è la locomotiva, è il pesco
fiorito, è il cavalluccio marino: ma se volti il foglio, Alessandro
ci vedi il denaro:
              questi sono i satelliti di Giove, questa è l'autostrada
del Sole, è la lavagna quadrettata, è il primo volume dei Poetae
Latini Aevi Carolini, sono le scarpe, sono le bugie, è la Scuola
                                               〔 d'Atene , è il burro,
è una cartolina che mi è arrivata oggi dalla Finlandia, è il
                                                〔muscolo massetere,
è il parto: ma se volti il foglio, Alessandro, ci vedi
il denaro:
           e questo è il denaro,
e questi sono i generali con le loro mitragliatrici, e sono i
                                                〔cimiteri
con le loro tombe, e sono le casse di risparimi con le loro
                                                 〔cassette
di sicurezza, e sono i libri di storia con le loro storie:

ma se volti il foglio, Alessandro, no ci vedi niente:

        

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Sanguineti, Edoardo (サングイネーティ)」カテゴリの記事

コメント

 懐かしいです! むかしSanguineti歯が立たなかった、のに。そして昨夜ついに夢にまで見ました。ことばの夢で詩行が出てきました。が、忘れてしまいました。
 この詩も魅力的です。御訳も。massetereはじめて知りました。いっそう詩に入りこんで行きますね。覚えましょう。ありがとうございました。夢!

投稿: mattanna | 2009年3月26日 (木) 11時03分

mattanna さん

おっしゃるようにサングイネーティの詩は、語彙や構文のレベルからしてこちらを寄せ付けないような、ギリシア語、ラテン語、造語、新語ありで、目もくらむようなものもありますね。

そういったものでも、イタリア人の朗読を聞くと、なんとなくリズムの繰り返しや、ある音のパターンが聞こえてくることがありました。

詩の知的なむずかしさと、一方で、意味がわからなくても何かが伝わる原始的な力が
サングイネーティの詩には入り混じっているのかもしれません。

投稿: panterino | 2009年3月26日 (木) 23時24分

 イタリア詩の音。そして意味がわからなくても何かが伝わる原始的な力。まさしくこれ!でした。

投稿: mattanna | 2009年3月27日 (金) 10時06分

mattanna さん

詩の中には、パズル的なものと、呪術的なものがあるのでしょうね。

(サングイネーティの名前Edoardo を打ち間違えていたので訂正します)

投稿: panterino | 2009年3月27日 (金) 12時08分

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