Gozzano: L'amica di nonna Speranza (5)
スペランツァおばあちゃの友達
V
カルロッタ! 上品ではない名前だが、香水のように
乗り合い馬車、ショール、クリノリンを思い起こさせる...
おばあちゃんのお友達、あなたがフォスコロの
感傷的な本で、悲しいヤーコポの事件を読んでいた花壇を僕は知っている。
悲しみに満ちてあなたをアルバムの中に見つめる、あなたの字で
日付がある;1850年6月28日。
あなたは賛美歌でも歌うようにうっとりとしている。空の彼方へのまなざし
唇に人差し指、ロマンティックな仕草そのもの。
あの日ーー憂鬱ーーあなたは薔薇色の服を着ていた
自分をーー発明されたばかりの!ーー写真に撮らせるため...
でもあなたは花の中にはいない、おばあちゃんのお友達!今はどこ
もしかすると、あなたは僕が愛せる、心から愛せる唯一の人?
(訳者妄言)
フォスコロの本というのは、ウーゴ・フォスコロの『ヤーコポ・オルティスの最後の手紙』という書簡体の小説で、ゲーテの『ヴェルテル』の影響を受けたもの。
写真は、1850年当時は、まだ真新しいもの、であった。「賛美歌」と訳した部分は cantico であるが、註によっては、これを Giovanni Prati の詩とするものもある。
最終行は、ゴッツァーノのテーマの一つで、目の前にはいない人への憧れが、現実の女性への気持ちよりも強くなってしまうということ。
原文は、
Carlotta! nome non fine, ma dolce che come l'essenze
resusciti le diligenze, lo sciallee, la crinoline...
Amica di Nonna, conosco lee aiole per ove leggesti
i casi di Jacopo mesti nel tenero libro del Foscolo.
Ti fisso nell'albo con tanta tristezza, ov'e' di tuo pugno
la data: ventotto di giugno del mille ottocentocinquanta.
Stai come rapita in un cantico: lo sguardo al cielo profondo
e l'indice al labbro, secondo l'atteggiamentto romantico.
Quel giorno--malinconia--vestivi un abito rosa,
per farti--novissima cosa!--ritrarre in fotografia...
Ma te non rivedo nel fiore, amica di Nonna! Ove sei
o sola che, forse, potrei amare, amare d'amore?
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コメント
革命的な詩。魅力的な詩人で、懐かしく(相当恵まれてあった、いろいろなことが、ことが良く分かります)。御解説がまた懐かしい詩人のことばかりで、思い出します。じぶんの若かったあの日々のこと、活き活きと思い出されます。ジェイン・オースティン、また読みたくなりました。そういえばいまディッケンズの『ニ都物語』を読んでいます(古い、とお嗤いくださいませぬよう)が、今の時代にも物語性が求められても良い、というより、物語性はとわに存在すると思われる、のですが。
良き詩人。
投稿: accatto_ma | 2009年1月23日 (金) 13時30分
accatto_ma さん
そうですね。物語性は、それに溺れてしまうと、詩であることの意義が薄れてしまいそうですが、逆に、物語性を排除してしまうと、詩の世界が貧弱になり、ともすると、作者の独りよがりになりかねない危険性が現代詩にはあると思います。
投稿: panterino | 2009年1月23日 (金) 15時31分