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2008年9月22日 (月)

Montale:《Mottetti IX》

   モッテッティ IX

ミドリトカゲが、刈り株の
大きな鞭の下
飛び出しー

帆船が、岩で突然
風が変わり、うねり、
ふっと沈みー

正午の大砲が
君の心臓や
音もなく作動する
腕時計(クロノメトロ)よりもかすかでー

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

それから?稲光が

むなしく君たちを何か豊かで変わったものに
変えるかもしれない。あとは、君の型だった。
       

(訳者妄言)
モンターレの連作のIX。一連、二連、三連とものを並置している。そのあと空白があって、それから?となるわけだが、詩人はクリツィアの型、イメージ、痕跡を追っている。

原文は、

Il ramarro, se scocca
sotto la grande fersa
dalle stoppie-

la vela qunado fiotta
e s'inabissa al salto
della rocca-

il cannone di mezzodi'
piu' fioco del tuo cuore
e il cronometro se
scatta senza rumore-

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

e poi? Luce di lampo

invano puo' mutarvi in alcunche'
di ricco e strano. Altro era il tuo stampo.

2-3行目の sotto la grande fersa dalle stoppie はDante Isella の註釈によれば、ダンテの神曲、地獄篇XXX79ー81の'sotto la gran fersa dei di' canicular, cangiando sepe, /folgore par se la via traversa' を踏まえた表現。モンターレはしばしばダンテの表現を引用、借用し、独自にアレンジしていく。

最終連12-13行目は、シェイクスピアのTempest の最後のプロスペロの台詞の中の’a sea-change into something rich and strange' からの引用である。

1行目と6行目のscocca とrocca は韻を踏んでいるが、その2つと4行目のfiotta は母音韻(assonanza、母音のみ同じで子音が異なる)となっている。

11行目と13行目のlampo, stampo も押韻している。

音の面では、第一連ではsの音が多い。se, scocca, sotto, fersa, stoppie。2行目末でfersa という古い形が用いられているのは、ダンテからの借用という面と、ferza という標準的な形ではsが欠けてしまうという二つの理由があるだろう。

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コメント

 panterinoさま、

 Mottettiーー傾斜のある避暑地を思い浮かべ、たとえばフォルテ•デイ•マルミを自己納得で思い浮かべ、懐かしさ蘇り、そして植物や動物の名前の御訳に学びます。動物の名前など自然現象の名前を訳すのがー現住していないということもありー至難の業です、いつも学びます。

投稿: giacomal | 2008年10月13日 (月) 18時53分

giacomal さん

動植物の名前は、おっしゃるように、とてもむずかしいですね。僕も、とりあえずの訳です。

そもそもイタリア人は一般にさほど動物や植物の名前に詳しいわけではなく、パスコリやモンターレが動植物の名称にこだわるのが例外的なのだと思います。


投稿: panterino | 2008年10月14日 (火) 08時19分

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