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2008年7月 7日 (月)

ウンガレッティ:朝

    朝

 途方もなく
 照らされる

 サンタ・マリア・ラ・ロンガ・1917年1月26日

ジュゼッペ・ウンガレッティの短詩。タイトルはMattina で、本文は、M'illumino/d'immenso である。詞書きに相当するのが、Santa Maria La Longa il 26 gennaio 1917 である(テクストは Vita di un uomo, Mondadori).もちろん定型詩ではないが、o の音で終わっていること、mの音の重なりが伝統的なライムとの非連続的なつながりを感じさせる。また、視覚的にも、一行目も二行目もアポストロフィー(M’、d’)とそろっているのが美しい。

20世紀の自由詩、すなわち韻を廃した非定型詩は、自分独自の型を追求する場合もままあるのだ。あるいは晩年のモンターレの詩のように、散文に近づいていくのである。

M'illumino は illuminarsi という再帰動詞で、明るくなる、照らされるという意味だが、主語をわたし(io)ととる説と、朝が擬人化されて、朝が明るくなる、すなわち、夜が明けて、世界が明るくなる、ととる説がある。

むろん、一日のはじまりに陽光に照らし出されるのが世界であり、世界にいるわたしの双方であってもよいわけである。イタリア語では、Mi という形で代名詞が冒頭にくるので、それが誰であるかを明確にしたくなるわけである。

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