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2008年7月15日 (火)

カラッバ 2

              だから、もう夜遅くに
              ふらふら出かけるのは止めよう
                       G.バイロン

雨の歳月が過ぎた
僕には妻も辛辣な言葉もない、
僕は同じ灯りのもとにすわる、
夜はそこで、眠らなければ、書き物をする。
大学で、僕は暮らした、午後と、
いくつかの午前をーー1月で、
バールには人気がなく、君は
夫がどう死んだかを語り
(君の息子がそこにいた)僕は聞いていた。
去年の9月、田舎で、
秋の初めの祭り、まるで
「もう夜は出かけないことにしよう...」
と呼ばれたかのような。
僕らは口論した、出かけるかどうか決まらずに、
一時間、道を行くのが、旅行でもあるかのように。
帰りには、心から笑った、
まるで、本当に
最後で、
夜はもう出かけないことに、するかのように。
ここから僕は出かけ
ここに僕は着かない。

                
               
Carlo Carabba の詩集 Gli anni della pioggia (2008)の表題詩である。多分に物語性を感じさせる詩である。子供を連れて、夫の死を語る女性は誰なのか、詩人(あるいは詩の語り手)との関係はどうなったのか、などなど、疑問はつきないが、最後の2行が暗示的な答えとなっているのだろうか。

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Carabba, Carlo (カラッバ)」カテゴリの記事

コメント

 傑作。いつもありがとうございます。鑑賞、解釈、訳出・・・創作という行為にまで意欲をかきたてられます。感謝。

投稿: figliagiglia | 2008年7月15日 (火) 10時44分

figliagiglia さん

こちらこそ、ありがとうございます。
自分の訳した詩にインスピレーションを受けて、詩を書く人がいたなら、訳者冥利に尽きますね。

投稿: panterino | 2008年7月15日 (火) 15時31分

 つくづく傑作です。また御訳再読、ふと『La meglio gioventù』の亡きマッテーオの妻のはなしに耳傾けているニコラの一シーンを自分で想像・創造しました。ほんとうに傑作、です。いっそう楽しみです。Carlo Carabba!

投稿: figliagiglia | 2008年7月15日 (火) 20時29分

figliagiglia さん

なるほど。言われてみれば、パラレルな状況ですね。
心に深く残るのは、独特の磁場を持った場であり、そこに自分も立ち会っているかのような経験をさせるのが詩なり映画の力なのでしょうね。
巧みに繰り返しを使ってますね。昔風のリフレーンとも違っているところに、工夫が見えます。

投稿: panterino | 2008年7月16日 (水) 02時54分

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