モンターレ:クセーニャII 12
12
隼(はやぶさ)は
お前のまなざしからはいつもあまりに遠かった
近くで見たのは稀だった。
一羽は、エトレタで、幼い隼がぎこちなく
飛ぶのを見張っているのだった。
あとの二羽は、ギリシアのデルフィの道で、
若い二羽が、大胆だが攻撃的ではなく
柔らかい羽根で、組んずほぐれつ。
お前は、粉々になった人生が好きだった。
耐えがたい筋道を粉砕するような
人生が。
(訳者妄言)
エトレタはフランスのノルマンディ地方の町。
自由に空を飛ぶ隼と、束縛を打ち破る人生が、モスカのなかでは重ね合わせられているのだろう。
原文は
I falchi
sempre troppo lontani dal tuo sugardo
raramente li hai visti davvicino
Uno a E'tretat che sorvegliava i goffi
voli dei suioi bambini.
Due altri in Grecia, sulla via di Delfi,
una zuffa if piume soffici, due becchi giovani
arditi e inoffensivi.
Ti piaceva la vita fatta a pezzi,
quella che rompe dal suo insopportabile
ordito.
1行目の I falchi で i の音がまず主調音であることを宣言している。2行目は lontani のみだが、3行目は、li, hai, visti, davvicino と立て続けに i を拭くんだ単語がつづく。4行目も後半、sorvegliava i goffi となる。5行目は、voli, dei, suoi, bambini とすべて i で終わる単語のみで構成されている。i 主張音であることは明らかだ。
ここで一行空いて、主調音は弱まりはするのだが、まだ余韻は引きずっている。6行目も、ti, piaceva, vita, pezzi と i 音を含んだ単語は多い。7行目はしかし insopportabile のみとなり、しかもアクセントがのらない。そして最終行が ordito. とアクセントがのる。
i の音は a や o に較べて鋭い音なので、i falchi (ハヤブサ)のイメージと i音のイメージが重なり合って、相乗効果をあげるものと思われる。
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