2025年8月17日 (日)

インスブルックーザルツブルク間のバス

インスブルックとザルツブルク間、今の時期、電車が止まっており、バスで移動した。

イタリアでもドイツでもオーストリアでも経験したことがあるのだが、8月半ばに、電車が点検や工事のためにストップし、代替輸送として鉄道会社がバスを運行することが決して珍しいことではない。今回はインスブルックとザルツブルクの間でそれを経験した。数ヶ月前に日本でチェックした時点では電車は運行していたし、あと数日もすればまた運行が再開されるのであるが、8月に旅行をする時にはバス運行に振り替えになる可能性を考慮しておいた方がよいだろう。

注意すべき点をいくつか。

1.インスブルックの中央駅では、この代替運送のバスは貨物駅のところから発着する。中央駅の前にはバスターミナルがあるがそこから発着するのではなく、駅の地下通路で線路をすべて横切って貨物駅の口(駅の正面からすると裏口という感じである)に出てそこからバスに乗り降りする。ちなみにザルツブルクの場合は街中に出るバスと同じバスターミナルから発着する。

2.所要時間が電車の場合の2倍強となる。電車ならたとえばインスブルックーザルツブルクは一時間程度だが、バスだと高速道路を使っても2時間20分ほどかかる。この旅程の場合、実は間にドイツをはさんでいるので、場合によっては国境でコントロールがある。かつてはシェンゲン協定のためコントロールはなかったのだが、最近になってドイツの移民規制が厳しくなり、国境コントロールが厳しくなったのである。私の乗ったバスは止められなかったが、止められているバスを見た。その場合、さらに時間がかかることになる。

3.インスブルックからのバスもザルツブルクからのバスも、定刻より数分から10分ほど早く出た。日本では定刻より早く出ることはなかなか考えにくいのだが、インスブルックからのバスはまだ空席もあったのに定刻より早く出たのだ。利用する人は早めにバスの発着所に行かれたほうがよいかと。

4.インスブルックからザルツブルクのバスは直行便と途中二カ所ほど停まる便とがあり、所要時間は20分ほど差がある。逆方向も同様。

5.ここには書かなかったが途中まで電車で行き、バスに乗り継ぐ可能性もあった。しかし電車の遅延などで乗り継ぎに失敗すると痛いので、わたしはそれは試していない。

 

 

 

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2025年8月 8日 (金)

シュターンベルガー湖

シュターンベルガー湖に行った。

より正確に言えば友人のKさんに連れていっていただいたのである。ありがたい。この湖はミュンヘンの郊外にあり昔から有名だったのだが、開発が厳しく制限されているとのことで、19世紀にルートヴィヒ2世や森鷗外が観た光景とあまり変わっていないのではないかと思われる。つまり、観光地にありがちな土産物屋も、湖畔に中高層のホテルらしきものもまったく見当たらない(ホテルが一帯に皆無という意味ではない)。

まずローゼンインゼル(バラの島の意)に小舟でいく。乗っているのはほんの数分である。往復五ユーロ。Casino と呼ばれるヴィラがある。島の庭はルートヴィヒ2世の父マクシミリアン2世が整え、バラ園とヴィラがある。8月なので季節は遅く、まだ咲いているバラはほんのわずかであったが、外からCasino を観て満足。このCasino はヴィスコンティの映画《ルートヴィヒ》に出てくるとのこと(Kさん情報)なのでそのうちにあの映画をもう一度観てみよう。

次に対岸のベルクという場所に行く。ここに王家の別荘があって、そこに連れてこられたルートヴィヒ2世が謎の死をとげた、つまり彼の終焉の地である。その場所に湖の中に十字架があり、岸辺は傾斜地なのだが、坂の途中に十字架があり、さらにそれより高い場所に小さな教会らしきものが建っている。実は記念礼拝堂で、ルートヴィヒの母が建てたのだという。

T.S.Eliotの長編詩『荒れ地』(The Wate Land)には冒頭にヴァーグナーの《トリスタンとイゾルデ》の引用がドイツ語の原文であり、このシュターンベルガー湖からの風が吹いてきて、マリーという女性(バイエルン家のマリー・ラリッシュとされる)との回想シーンがある。明らかにルートヴィヒ2世と彼の死を読者に想起させる仕組みになっている。図式的に言ってしまえば、ロマン主義的な理想とそれが不可能になった現実を象徴する存在としてのルートヴィヒ。その現実は『荒れ地』では根源的に世界が断片化して表象される。世界を統一的な視点から把握することが不可能になってしまったから、安易なストーリが書けないとでも言うかのように。

最近の説では、ルートヴィヒは単に唯美主義的な王ではなく、芸術を統治のため、よりよい世の中にするために、ということを真剣に考えていたのだという。もう一度、ルートヴィヒについてより深く知りたくなった。

 

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2025年8月 7日 (木)

ミュンヘン空港

ルフトハンザ航空で羽田からミュンヘンに移動した。14時間半。以前より長くなっている。シベリア上空を飛べないからだ。実際どういう経路かというと中国の北をずっと行くので、一応南まわりということになるのか。

ミュンヘン空港ではほとんどの客が乗り継ぎとみえて、降りる人も乗り継ぎの人と同じ列に並ばされ、手荷物をチェックされた。そのため飲み物は没収。せっかく空港で買った麦茶は手つかずのままゴミ箱に投げ捨てられた。悲しい。というわけで入国チェックのところはガラガラでまったく並ばない。手荷物もあっというまに見つかった。なぜミュンヘンで降りる人がほとんどおらず乗り継ぎ客ばかりなのかは不明。

 

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