映画『信頼』
ダニエーレ・ルケッティ監督の映画『信頼』を観た(イタリア映画祭オンライン)。
原題は Confidenza で信頼という意味でもあり、内緒話、打ち明け話という意味でもある。英語でも守秘性の高いものを confidential などというのと同根である。
高校教師のピエトロ(エリオ・ジェルマーノ)は、愛情をもった教育という方針をもち、生徒に慕われている。数学が得意で大学進学後ドロップアウトしてしまったテレーザ(フェデリーカ・ロゼッリーニ)に考え直すように説得するうち二人は恋におちる。その中で、二人はこれまで誰にも語ったことのない秘密を打ち明けようと言い、そうする(打ち明け話の内容は観客にはわからない)。翌日、テレーザは家を出て行き、消息不明となる。ピエトロは同僚のナディアと付き合いはじめ結婚する数日前にテレーザは帰ってくる。その後、テレーザはアメリカに渡りMITで名をなす。ピエトロは役所での仕事もするようになりそれなりのキャリアを築いていく。ジャーナリストになった娘が奔走して父に勲章がもらえるようにしようとする。その時に教え子で出世頭のテレーザがアメリカから招待される。ピエトロは、自分が打ち明けた秘密をテレーザが暴露することを気に病んでいる。
この間に、ピエトロもナディアも第三者との不倫模様があったりするのだが、ともあれ、ピエトロとテレーザの間の秘密の打ち明け話はなんであったのかは気になる仕組みだ。しかしそれは最後まで具体的には明かされない。寓意的にも取れるし、一人一人の解釈に委ねられているとも言えよう。
テレーザを演じたフェデリーカ・ロゼッリーニははじめて観た俳優(女優)であったが、表情がとても個性的で、強く印象に残った。最後に近いところで、ピエトロに向かってテレーザはあなたは表面的だと何度もいうのだが、耳の痛い台詞であった。
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