イタリア映画祭《奇妙なこと》
イタリア映画祭2023はしばらく前からオンライン上映が始まっている。
《奇妙なこと》を観た。監督はロベルト・アンドー。この映画は、ピランデッロが主人公だ。彼が故郷に帰り、葬儀に関わるが、埋葬までのプロセスで様々な不条理と二人の墓掘り人に遭遇する。ピランデッロを演じているのはトニ・セルヴィッロ。二人の墓掘り人は、サルヴァトーレ・フィカッラとヴァレンティーノ・ピコーネ。墓掘り人の二人は、素人演劇の練習をしており、ピランデッロをあのピランデッロと知らぬままに舞台に招待するが、その舞台では台本通りではなく、観客の介入、観客と役者とのやりとりがまま起こる。このドタバタ劇は、その後でピランデッロの『作者をさがす六人の登場人物』上演のイントロダクションになっている。つまり、監督のロベルト・アンドーやこの映画の脚本を書いた人は、ピランデッロの前衛的な芝居も、こうした実際にあった上演中のアクシデントがヒントになっている、あるいはそれを組織化して作品の中の要素にしてしまったものとでも言いたげであるし、その主張は十分説得力を持っていると感じた。
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