映画《内なる檻》
レオナルド・ディ・コスタンツォ監督の映画《内なる檻》を観た(イタリア映画祭2022,オンライン上映)。
閉鎖が決まった刑務所が舞台。移送先の都合で受刑者12人が一時的に残されるのだが、刑務官の方も人手が足りない。食事もそれまでは刑務所の厨房で作っていたものがケータリングに変わり、受刑者たちはハンガーストライキを始める。暴動が起こるのは避けたい刑務官たちと受刑者たちの間の緊張感。刑務所という閉ざされた空間の中での室内劇的な様相が強い。立場が権力者と受刑者という強者と弱者のはずなのだが、刑務官たちも人数が足りず、受刑者の管理を楽にこなせているわけではないし、受刑者は人種も様々、経歴も様々、認知症的な振る舞いをするものがいても、それが演技なのか、本当にそうなのか、判断に苦労する。特殊なサスペンスものとも言えるが、空間と人数が限定されているので、案外一人一人の個性が描きこまれている。音楽もライヒの手拍子だけの音楽があると思えば、民族音楽もあり、効果的。刑務官の一人がトニ・セルヴィッロ、受刑者の一人がシルヴィオ・オルランドでオルランドは受刑者の知的ボスを演じている。
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