« サン・マルコ大聖堂 | トップページ | ベルガモへの険しき?道 »

2021年12月 2日 (木)

音楽博物館

768f9deaeec743a983eec7cc4566eeac

 

ヴェネツィアの音楽博物館に行った。アカデミア美術館から橋を渡り、サンマルコ方面に行ったところにある。

現代のオーケストラで使われているモダン楽器は、ほぼ規格、サイズが統一されているが、バロック時代まで遡ると、まるで別の楽器かと思うくらい大きさも弦の数も違っていたりする。以前に、ある講座でチェロの来歴を学んだ時に、バッハの頃まで四弦のも五弦のもあり、また大きさも実にさまざまであることを教わった。また、金属弦も一気にガット弦に入れ替わったのではなく、最初は一番低い弦だけが金属弦になったのであり、そのことがわかる絵画があるのだった。

 写真は、3台のコントラバスだが、遠近法が効いているのではなく、この3台は大きさが異なるのだ。同じ時代に作られた場所、地方によって異なるものだった(そういえばピッチー音高もバロック時代に皆今より半音低かったという訳ではなく、地域差があったという)。ドイツやイタリアは統一国家もなく、通貨や度量衡もバラバラであったわけで、楽器に関してだけ、統一基準が設定されていたと考える方がおかしいといえばおかしいだろう。

 また、今となってはクレモナの弦楽器がストラディヴァリウスとかアマティなど有名な親方・工房により弦楽器の産地として有名だが、ヴェローナやローマ、ナポリなどイタリアだけでも各地で弦楽器は作られていたし、ドイツ語圏でも作られていたのだ。

 そういったモダン楽器以前の楽器、今のオーケストラでは見かけない楽器を見たり、弦楽器工房の復元された部屋を見ることができる小さいが楽器に興味がある人には面白い博物館である(オーディオガイドありー日本語はなかったかと思う)。

 

 

|

« サン・マルコ大聖堂 | トップページ | ベルガモへの険しき?道 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« サン・マルコ大聖堂 | トップページ | ベルガモへの険しき?道 »