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2021年8月15日 (日)

オーストリアにおけるマスク

インスブルックに来てマスクについて気づいたこと。

道路では、マスクをしている人はほぼいない。店にはいると皆している。これはイタリアと同じである。イタリアも道を歩いているときにマスクをしている人はほとんどいない。誤解はないと思うが、それが良いとか悪いという価値判断をしたいのではなく、事実の報告として受け止めてもらえれば幸いです。

インスブルックの音楽会に数回行ったところある共通した傾向が見られたので報告する。

音楽会の入り口では、ワクチン接種証明書(グリーン・パス)とアイデンティティー・カード(パスポート)とマスクをしていることの確認を求められる。音楽祭からは、コンサートなりオペラの前日に、会場には上記の3点を持ってくるようにというリマインダーのメールが来る。

そこからがちょっと不思議と言えば不思議なのだ。みなマスク(ほとんどの人がFFP2という鼻先がとがったマスク、色は白も赤もある)をして会場に入るわけだが、着席するとマスクをはずす人が1割くらいいる。会場には係員が複数いるのだが、注意はしない。昨日、オペラ会場で、ぼくは列のまんなかあたりにいたのだが、ちらっと見ると右の3人も左の4人もマスクをしていなかった。

ところが、休憩時間になるとマスクをつけて移動するのである。これは何故なのか? 歩くという活動をするときにはマスクをするべきだが、座っているという静かな状態ではマスクの必要がない、と考えている人が一定数いるのだろうか。念のために言えば、座っている間もマスクをずっとつけている人が大勢ではあるのだ。座るとマスクをはずす人も、休憩時間でフォワイエやロビーや建物の外に行くときはマスクをし、建物の外にでればまたはずすのである。あるいは、フォワイエで飲み物、食べ物を頼めば当然ながらはずす。

ちなみに、オペラで演奏家は歌手はもちろんだが、弦楽器奏者やチェンバロも含め全員がマスクなしである。指揮者のデ・マルキは、指揮台に登るまでマスクをして、指揮台でマスクをはずして演奏を開始する。

なかなかそのオン・オフの基準が飲み込めない(悪いと言っているのではありません)が、彼らなりにあるんだろうな、とは思うし、それが結構柔軟性をもっているのかもしれない。国や地域によって感染状況も異なるし、対策に対する考え方も違うのだろう。とは言え、東チロルではマスク着用基準が強化されたのだ。オーストリアの中も基準が一様ではないのである。

 

 

 

 

 

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