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2018年2月24日 (土)

ヘンデル・ゾリステン・コンサート

ドイツ・ヘンデル・ゾリステンのコンサートを聴いた(カールスルーエ)。

指揮はリナルド・アレッサンドリーニ。CDで彼の指揮を聞いてはいたが、実演は初めて。彼の指揮はリズムがスイングするときには腕全体と胴体がスイングし、対位法が用いられているところでは右腕と左腕が交互に大きく揺れて、指揮する姿自体から音楽の形が読み取れる。
曲は、ヘンデルの時代を多角的に捉えようと意図が感じられる。前半は、Georg Muffat (1653-1794)のArmonico tributo, Sonate No5 (1682), Francesco Geminiani (1687-1762) の Concerto grosso, e-Moll, op.3 no3 (1733), Arcangelo Corelli (1653-1713) の Concerto grosso D-dur, op.6 no1 (1712)。Moffat のものはやや単調で、ジェミニアーニの曲が、ヴィヴァルディの四季を思わせるところもあり、さらに前衛的な響き、曲調の大胆な変化があって面白かった。
後半はヘンデルの世俗オラトリオ『アポロとダフネ』(1712)。バロック時代の作曲家にはありがちなことだが、他のヘンデルのオペラで聞き覚えのある曲(『デイダミア』かと思ったが自信がない)がオーケストレーションは違うが出てきた。コンサート形式なので、演技や舞台装置はない。声楽が入ると、コンチェルト・グロッソとは違いストーリー性が出てくることはわかるが、オペラまではいかない。ヘンデルもいろいろな形の音楽を書いたものだと改めて思った次第。ヘンデルのオラトリオでは前半からオーボエやファゴットが加わり、オーケストレーションもカラフルであった。オーケストラの人数は20数名で、ヘンデルの時は30名前後だったように思う。このサイズのオケはヘンデルやバロックにはとても好ましい。リュートやテオルボが出てくるともっと人数が少なくても良いのかもと思うことすらある。テオルボはチェンバロと同時に演奏することが多いのだが、他の楽器も同時だとなかなか音を拾いにくいのである。
演奏のレベルは高いと思った。歌手はアポッロを歌ったバスバリトンのアンドレアス・ヴォルフが大変良かった。声がしっかり出ているだけでなく、歌詞をしっかり把握してそれを伝えるテクニックが確かで安心して音楽に浸っていられる。ダフネのソプラノ歌手レベッカ・ボットーネは名前からするとイタリア系なのかもしれないがイギリス人でやや発音が甘いところがあった。
全体としては、大いに満足したコンサートであった。

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