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2017年3月 1日 (水)

《冥土の飛脚》

文楽の《冥土の飛脚》を観た(国立劇場)。

作者は近松門左衛門。文楽の場合、オペラと異なり、一作の全部を上演することはむしろ稀で、通して上演するときは通し狂言とわざわざ断るほどで、今回も淡路町の段、封印切の段、道行相合かご、が演じられた。
梅川忠兵衛という飛脚屋の若旦那が遊女梅川にいれあげ店の金を使い込み、破滅の道へという文楽にはままある話。淡路町の段とあるが、東京の淡路町ではありません。忠兵衛は、友人に渡すはずの金をごまかし遊女の身請けの金の一部にあててしまう。忠兵衛が三百両を持って取引先に届けようか、色街へ行こうか迷う場面が見せ所。金を「おいてくれう、いてのけう」と何度も繰り返す。置いてこようか、(色街へ)行ってしまおうか、という意味であろう。義太夫の台詞回しが見事。封印切の段は、場面が廓。忠兵衛は、見栄っぱりで、金があるところを見せようとして、金貨の封を切ってしまう。
道行きは、駆け落ちの場面。形式的には身請けの金を払ったものの横領した金であることはいつかバレる。二人は死を覚悟で、忠兵衛の故郷へ向かう。

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