《湖の女》

演出はミキエレット。舞台は廃墟と化した家。老夫婦となったマルコムとエレナが過去を思い出すという枠組み。老人となったマルコムとエレナは黒子のように若い日の場面にも出てくる。
指揮はマリオッティ。ロッシーニはこういうスタイルで演奏しようという音楽観、様式感、美意識が聴き手にも明確に伝わる堂々たる演奏。それを演奏しているボローニャ歌劇場のオケと合唱団もレベルが高い。
ウベルトはフローレス。マルコムのAbrahamyanも良かった。スパイアーズは今年はダグラス(ドゥグラス)を歌っていて、立派だった。この人はバリトンの領域も豊かに出る人で、低い方はよく響く分、最高音の輝かしさはフローレスと比べてしまうと異なることが判ってしまうのだが、音楽的には申し分ないのだった。エレナのJicia も大健闘。
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