マイケル・スパイアーズ・リサイタル
マイケル・スパイアーズのリサイタルを聴いた(ロッシーニ劇場、ROF)
ヌーリに捧げるという副題がついていたので調べてみるとアドルフ・ヌーリという歌手がロッシーニの時代にいて、彼はロッシーニの弟子でもあって、ロッシーニのフランスオペラを創唱(世界初演)している。
スパイアーズが歌ったのはドニゼッティの《ポリウート》からの一曲を除き、全てフランスオペラ。オーベールやアレヴィ、パチー二といった普段なかなか聞けないものが聞けた。オーベールの《媚薬》は序曲とアリアが演奏されたが、これはドニゼッティの《愛の妙薬》の原作にあたるものでストーリーはごく細いところを除き全く同じだ。
この日の演奏はDavid Parry のキビキビとした指揮もよくフランスオペラを丁寧にやりすぎると陥りがちなたるみもなく、またスパイアーズがソットヴォーチェや声を張り上げる部分のメリハリもよく会場は大喝采の連続だった。《ギヨーム・テル》が名曲中の名曲であることを改めて認識したが、他のフランスオペラのアリアも十分素晴らしいことをこの演奏で認識した。
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