« 《フランチェスコと呼んで》 | トップページ | 《あなたたちのために》 »

2016年4月30日 (土)

《フランチェスコと呼んで》

イタリア映画祭2016が4月29日から始まった(有楽町朝日ホール)。
《フランチェスコと呼んで》を観た。現在のフランチェスコ教皇のアルゼンチン時代が描かれている。彼が司祭になってからのアルゼンチンの政治は軍事独裁の時代と重なる。
主人公ベルゴリオ(ホルヘ・ベルゴリオが教皇になる前の名前、本名である)は、軍事政権に睨まれて国外に逃れようとする人を助けたりもするが、最もむずかしい決断は、解放の神学を信奉し貧しい人々の中に入って活動した神父たちの扱いだった。軍事政権側は、そういった神父はマルクス主義にかぶれた危険思想の持ち主と考えているし、教会の上層部は軍部の考えを黙認、追認している。ベルゴリオは末端の神父と上層部の意向の板ばさみになる。この辺は、解釈がデリケートなところだ。
軍事政権からの解放後、ベルゴリオは高位聖職者の地位をなげうって僻村で歩み始める。そこからまた抜擢され、ブエノスアイレスでスラムの人々に共感をよせていく。
ルケッティ監督はプロパガンダ映画は撮りたくないといい、実際、味わい深いものになっている。ルケッティは、信者ではないが、フランチェスコ教皇の人柄に心うたれていると述べている。監督によると、より長いヴァージョンがあって、来年テレビ放映される(イタリアで)そうだ。そちらも見てみたいものだ。

|

« 《フランチェスコと呼んで》 | トップページ | 《あなたたちのために》 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/144339/63561256

この記事へのトラックバック一覧です: 《フランチェスコと呼んで》:

« 《フランチェスコと呼んで》 | トップページ | 《あなたたちのために》 »