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2016年3月14日 (月)

ヤナーチェク 《イェヌーファ》

ヤナーチェク作曲のオペラ《イェヌーファ》を観た(新国立劇場)。

こちらは、先に書いた《イル・トロヴァトーレ》とは反対に、自分の中に曲が入っていない状態で、新鮮。DVDとほぼ同じメンバーが歌っており、安定感があった。シュテヴァのザンピエーリはDVDのメンバーと異なっているが、やや荒削り。指揮のトマーシュ・ハヌスはなかなか良かったと思う。この曲、オスティナートが多い。それによって登場人物の強迫観念を示しているのかもしれないし、状況の閉塞感を表現しているのかもしれない。また合唱はいかにも民俗的な表情のリズム、メロディーが出てくる。イタリアで言えばヴェリズモの時代である。文学でいえば自然主義で、醜いものであれ、貧困であれ、リアリズムで追求していく時代であったのだなあ、と納得。

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