《マノン》
マスネ作曲のオペラ《マノン》を観た(メトロポリタン歌劇場)。原作はアベ・プレヴォの小説「マノン・レスコー」で、後にプッチーニもオペラ化し《マノン・レスコー》を作ることになる。
リブレット(脚本)はアンリ・メイヤックとフィリップ・ジル。プッチーニの《マノン・レスコー》とは異なり、第5幕の結末でマノンはアメリカへは渡らずフランスのルアーヴルの港でマノンはデグリューに抱きかかえられたまま息絶える。プッチーニでは「地獄のアメリカ」に流され、そこへデグリューもついていって、マノンはのたれ死にする。プッチーニのほうがこの場面においては原作に近い。
マスネの《マノン》では、少なくとも台本レベルではマノンが相当、性悪女として描かれている。なんといってもスキャンダラスなのは、デグリューが修道士になっているところへ行って、誘惑してしまうところだ。賭け事の場面でもデグリューをそそのかす。まあ、それをはねつけられないデグリューも意志薄弱なのであるが。。。
主演はグリゴーロとダムラウで、2人とも声がビュンビュンでるし、演技もうまい。イタリアオペラに慣れていると、きれいなアリアが2つ、3つあればなあ、という気もしたりするがそれはないものねだりというものなのだろう。
7時半からはじまって、休憩2回で終わったのは11時半だった。
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