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2014年12月10日 (水)

林光《あまんじゃくとうりこひめ》

林光作曲、若林一郎台本のオペラ《あまんじゃくとうりこひめ》を観た(西国分寺、いずみホール)。
前半が《あまんじゃくとうりこひめ》で、後半は、レハール作曲のオペレッタ《メリー・ウィドウ》の抜粋。
林光のほうは、伴奏が、ピアノ(荻原萌子、宮沢奈々)とフルート(武田樹)とパーカッション(鈴木彩)。シンプルな編成だが、作曲家の創意工夫もあって、音楽は変化に富んでいる。うりこひめに関してはライトモティーフのように、繰り返し同じメロディが出てくる。
民話とは異なり、うりこひめは、あまんじゃくにさらわれてしまうことはない。むしろ、殿様がうりこひめを狙っていて。あまんじゃくがその妨害をするというのがメインストーリーになっている。
あまんじゃくは、このオペラではむしろ元気がよく、人のいうことの反対をしようとはするが、可愛げのある奴、元気のよい奴として描かれている。
《あまんじゃくとうりこひめ》の配役は、あまんじゃくが大上幸子(敬称略、以下同様)、衣装も歌も元気がよかった。うりこひめは森朋子。可憐な役。じっさとばっさは、加賀清孝と竹村晴子。加賀は、このグループのリーダーで作曲家でもある。殿様が加藤史幸、家来が今井学。加藤と今井は殿様と家来なのだが、コミカルなしぐさ、コミカルなやりとりが笑える。後半の《メリー・ウィドウ》でもそうだったが、日本人歌手の演技はうまくなっていてお芝居として楽しめる。
今回の《メリー・ウィドウ》は日本語の歌詞で歌われ、台詞の部分も日本語であったが、翻訳台本の場合、語学的に正確であることに厳密であるよりも、舞台が楽しめるものになるかが重要で、今日のメリー・ウィドウはそうなっており、大いに楽しめたし、笑えるシーンがいくつもあった。
演出家は両作とも伊藤隆浩。《メリー・ウィドウ》のほうは、伴奏はピアノのみである。
今日のオペラは前半がもともと日本語が原作のオペラで、後半は原作はドイツ語だが日本語に翻訳して上演しており、どちらも日本語での上演だ。原語で日本語字幕もその原語がわかるときには味わい深いものもあるが、日本語で上演されると、字幕なしで気楽に聞ける。むろん、歌手の発声、発音が明晰であることが必要となるが、字幕を追わなくてもよいし、冗談などはストレートにわかる良さがある。

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