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2014年8月21日 (木)

ガテル・リサイタル

ホアン・フランシスコ・ガテルのリサイタルを聞いた(ペーザロ・アウディトリウム・ペドロッティ)。会場のアウディトリウム・ペドロッティはロッシーニ音楽院の講堂にあたる建物だが、ここではロッシーニ・オペラ・フェスティヴァルの早い時期にはオペラも上演された。

この日のリサイタルはピアノ伴奏(ベアトリーチェ・ベンツィ)。
曲目はロッシーニの Peches de vieillesse (Peches の2つのe の上にアクセント記号)、モーツァルトの《ドン・ジョヴァンニ》からドン・オッターヴィオのアリア‘Della sua pace'. その他、ベートーヴェンの4つのアリエッテ、ドニゼッティの《ドン・パスクワーレ》のエルネストのアリア‘Sogno soave e casto', グノー、
ドニゼッティの《愛の妙薬》から「人知れぬ涙」などが披露された。
アンコールはスペイン語の歌、ピアソラの曲、チレアのアリアが歌われ、彼のレパートリーの広さが示された。《セビリアの理髪師》でアルマヴィーヴァ伯爵(リンドーロ)を歌っているわけで、アジリタもあるのだが、正直、最後の大アリアは苦しそうである。アジリタが超絶的でないと、全体のテンポを遅くせざるをえないので、長いアリアが余計長く聞こえる。彼はもしかするとロッシーニほど超絶技巧を要求されないモーツァルトやドニゼッティ、ヴェリスモものに可能性があると自分でも感じているのかもしれない。そう思わせるプログラムの組み立てでもあった。

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