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2014年4月27日 (日)

『フェデリコという不思議な存在』

エットレ・スコーラ監督の『フェデリコという不思議な存在』を観た(イタリア映画祭・有楽町・朝日ホール)。

原題は、Che strano chiamarsi Federico なので、フェデリーコと呼ばれる(フェデリーコという名前)のは変だね、というくらいの意味である。
スコーラ監督の方が年下であるが、フェリーニがかつて働いていた諷刺雑誌『マルカウレリオ』という雑誌でスコーラも働きはじめる。フェリーニ、マストロヤンニ、スコーラの交友など、エピソードが語られ、特にフェリーニに関しては実際のインタビューの音声が、新たに撮影された画像のなかにカメオのように埋め込まれている。
こうしてフェリーニの映画に対する考え、フェリーニの映画との関わり方が浮かび上がるしかけである。
今回の映画祭には、ある個人の生涯を振り返りながら、イタリアの来し方を振り返っている映画が多い気がする。イタリアにとって一つの時代が終わり、新たな時代のページがめくられつつあるという感覚が共有されているのかもしれない。

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