マイケル・スピアーズのリサイタル

この人は去年のROF では《バビロニアのチーロ(キュロス)》でバルダッサーレを歌った。不思議な声で、バリトンのような低めの響きを持ち、かつ低い音までしっかり出るのだが、高い音も出る(ごくまれにくるしそうな時もある)。
曲目は次の通り。
A.Stradella – “Se i miei sospiri”
A.Scarlatti – “Già il sole del Gange”
A.M.Mazzoni – Antigono “Tu m’involasti un regno…”
W.A.Mozart – Così fan tutte “Un aura amorosa…”
G.Rossini – La scala di seta “Vedrò qual sommo incanto…”
G.Rossini – Otello “Ah! sì per voi già sento…”
F.Boieldieu – La dame blanche “Viens gentille dame... »
G.Verdi – Rigoletto “Ella mi fu rapita!...parmi veder…”
アンコールでは、リゴレットからもう一曲と、ナポリのカンツォーネでカルーソのために書かれたという1曲(僕ははじめて聴いた)が披露された。スピアーズはアメリカ人だが、大変発音がきれいで、高度のテクニックを駆使して、ベルカントの醍醐味を味あわせてくれた。彼の特殊な声質に最もあうレパートリーは何であるのかなどと考えながら聴いていた。
スピアーズは、自身の公式ホームページを持っている(上の曲目もそこからコピーしました)。そこには彼がこれらの曲についての考えや解説が書かれているので、興味のある方はご参照ください。
http://www.michaelspyres.com/?site=events&id=37
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