『素晴らしき存在』

フェルザン・オズペテク監督の『素晴らしき存在』を観た(イタリア映画祭、有楽町朝日ホール)。
個人的には二度目である。最初はアリタリアの飛行機の中で観たので字幕がなく(英語字幕だったかもしれない)細部に関して、今回なるほどと思った場面もあった。
オズペテク監督の独特の味わいのある映画だが、主人公はゲイ(ゲイ未満と本人は称している)で俳優志望の青年。ある館に引っ越して来ると、そこに幽霊が出る。そのあたりが非常にユーモラスかつ映画ならではの世界で楽しい。会場からも幽霊がらみで笑いが起こっていた。
しかし、この幽霊(グループであり、子どもも一人いるが、みな正装している)たちは、実は劇団の人々で、それが誰で、なぜここに棲みついているのか、という疑問が浮かぶが、それはおいおい解かれて行く。一言だけ述べておけば、彼らは第二次大戦中に活躍していた劇団であって、こつ然と姿を消したのである。
リヴィア・モロジーニという女性だけが生き延びたということが判明し、主人公は彼女をたずねる。リヴィアを演じている女優アンナ・プロクレメルはこの4月25日に亡くなった。5月30日に90歳を迎えるところであった。
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