《メデア》
ライマンのオペラ《メデア》を観た(日生劇場)。現役作曲家のオペラが上演されるのは珍しいことだが、長木誠司氏らの尽力により、また日生劇場50周年、二期会60周年を記念する公演でもある。
メデアの原作はギリシア悲劇の『メデア』であるが、それをもとにしてオーストリアの劇作家グリルパルツァーが三部作の劇を作っており、それを作曲者が短くしたものが台本となっている。
音楽は前衛的な響きはするのだが、リズム自体は案外落ち着いたもの。メデアの飯田みち代が金髪なのにはいささか驚いた。黒髪のほうが端麗な容姿に映えたであろうという気がする。
ゴラは小山由美。大変立派な歌唱だった。イアソンは宮本益光。クレオンは大間知覚。クレオサが出てくるところは音楽が華麗な音になる。クレオサは林美智子。使者はカウンタテノールの彌勒忠史。
ストーリーが迫力のあるものなので、音楽の激しさ、不協和音もふさわしいものに思える。
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