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2012年11月15日 (木)

ムーティのヴェルディ論

Mutiverdi300dpi189x300指揮者のリッカルド・ムーティがヴェルディに関する新刊を出した(11月11日、Corriere della Sera)

タイトルはVerdi , l'italiano. Ovvero, in miusica, le nostre radici (ヴェルディ、イタリア人。あるいは、音楽では、われらの根っこ)(リッツォリ、224ページ、18、50ユーロ)
ムーティはトスカニーニの残した音がヴェルディの音だと言う。
またヴェルディはスコアに変な表情記号を要求している。1847年版のマクベスでは、オーケストラに「無音の音」(suono muto)をもとめ、歌手には締め付けられたような声を出すよう指示している, といったことを紹介している。

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ポリーニ・パースペクティヴ第6夜

Nvsポリーニ・パースペクティヴの第6夜。最終日である。曲は、シャリーノの声楽曲『12のマドリガルー7声のア・カペラのための』(日本初演)を聴いた。

これはア・カペラとあるように、楽器の伴奏がない。7人の歌手の妙技だけで曲が成り立っている。女性が3人、1人カウンターテナー、男性が3人という構成。
曲は、6つの芭蕉の俳句をシャリーノがイタリア語に訳し、それが2回ずつ使われて12曲となっている。技巧的にも非常に面白かった。芭蕉の句の断片が繰り返されることによって、こちらの興味もつながれていくことになる。断片的な部分もあれば、鳥がなくような部分もあり、同じ音を連続的に発声するようなところもある。
シュトゥットガルト・ニュー・ヴォーカル・ソロイスツの演奏レベルも非常に高いと思った。

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ポリーニ・パースペクティヴ第5夜

Salvatore_sciarrino_1_cmauro_fermarポリーニ・パースペクティヴの第5夜。シャリーノの謝肉祭第10番、11番、12番(日本初演)と後半はベートーヴァンのピアノソナタ第30番、31番、32番を聴いた。

シャリーノの曲は歌詞のある歌を声楽アンサンブルが歌い、ピアノがダニエレ・ポリーニ(ポリーニの息子)、打楽器、チェロ、ヴァイオリンがいて、非常に面白い、豊かな発想の曲だった。
ピアノソナタは31番、32番が圧巻。曲自体がそれまでのものと違う。対位法と和声的音楽が自由自在に往来する。その構造をポリーニはあくまで構築的に引き分けて行く。深い感銘を受けた。

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《メデア》

Reimann000792_2 ライマンのオペラ《メデア》を観た(日生劇場)。現役作曲家のオペラが上演されるのは珍しいことだが、長木誠司氏らの尽力により、また日生劇場50周年、二期会60周年を記念する公演でもある。

メデアの原作はギリシア悲劇の『メデア』であるが、それをもとにしてオーストリアの劇作家グリルパルツァーが三部作の劇を作っており、それを作曲者が短くしたものが台本となっている。
音楽は前衛的な響きはするのだが、リズム自体は案外落ち着いたもの。メデアの飯田みち代が金髪なのにはいささか驚いた。黒髪のほうが端麗な容姿に映えたであろうという気がする。
ゴラは小山由美。大変立派な歌唱だった。イアソンは宮本益光。クレオンは大間知覚。クレオサが出てくるところは音楽が華麗な音になる。クレオサは林美智子。使者はカウンタテノールの彌勒忠史。
ストーリーが迫力のあるものなので、音楽の激しさ、不協和音もふさわしいものに思える。

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《愛の妙薬》

Originalメトのライブビューイング(ニューヨークのメトロポリタン歌劇場の上演の録画中継を映画館で上映するもの)で、ドニゼッティの《愛の妙薬》を観た。

アディーナがネトレプコ。ネモリーノがポレンザーニ。ベルコーレがクヴィエチェン。ドゥルカマーラはアンブロージョ・マエストリ。
あらためてこの曲の素晴らしさを感じた。《愛の妙薬》は、ストーリーは馬鹿馬鹿しくまた楽しい。アディーナに恋するネモリーノが、魔法の薬(実はワイン)をドゥルカマーラから高額で買う。
村娘たちは、ネモリーノが叔父から遺産相続をしたという話を聞いて態度が変わる(ネモリーノに愛想よくふるまう)のだが、ネモリーノは薬が効いたと勘違い。。。
アディーナはネモリーノが自分のために軍隊にいく覚悟までしたことに心うたれ、ハッピーエンド。
オペラ・ブッファ的な笑える要素と、ネモリーノのアリア「人知れぬ涙」のようにひたすらの愛を歌うロマンティックな要素が意表をつくパッチワークでつぎはぎされている。そのつぎはぎ具合が天才的であり、絶妙である。《愛の妙薬》ではないが、この調合は歴史的に一度限りのものだったように思われる。
これ以前では、これほどロマンティックな要素が出てこなかったし、これ以降ではこれほどオペラブッファの要素がない。
演出はおおむねオーソドックス。ネトレプコが乗馬用の帽子をかぶって、農場主の娘であることを強調していたというが、このオペラにとって、それはさほど重要ではないと思う。
歌手は皆、一生懸命演技していた。歌の様式観にはやや不満があるものの、曲が素晴らしいのでおおいに楽しめた。指揮はマウリツィオ・ベニーニ。

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2012年11月 8日 (木)

ヴェルディ書簡集

Verdilettere_140x220作曲家ジュゼッペ・ヴェルディの書簡集が出た(11月5日、Corriere della Sera).

Einaudi 社、1208ページ、90ユーロ。ジュリアーノ・デッラ・カーザ編。700通の手紙が年代順におさめられている。

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ポリーニ・パースペクティヴ第4夜

Lachenmannofficialcphilippegontier_ポリーニ・パースペクティヴの第4夜を聴いた(サントリーホール)。

ラッヘンマンの弦楽四重奏曲「叫び」とベートヴェンのピアノ・ソナタ第28番、第29番「ハンマークラヴィア」。
ラッヘンマンの曲は、微分音やフラウタンド(フルートのような音を出す奏法)を駆使して、まるでいろんな音程を出す蚊の羽音が寄せ集められたような音楽。標題は「叫び」だが絶叫タイプの音楽ではない。
ベートーヴェンのピアノ・ソナタも28番、29番になると、対位法的な音楽が増え、合間に可憐なメロディーがはさまる。ハンマークラヴィアは、しかも規模が大きい曲で、こみいった理屈が展開される。
ポリーニは、かつてのような完璧な指の回転ではないが、対位法をはじめとする曲に対する理解の深さ、曲の構造を提示しようという意志を感じた。

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ポリーニ・パースペクティヴ第3夜

Pollini_01_3 ポリーニ・パースペクティヴの第三夜を聞いた。

シュトックハウゼンのピアノ曲 VII と IX およびベートヴェンのピアノソナタ第24番、25番、26番「告別」、第27番。
シュトックハウゼンも繰り返し聞いていると、ポリーニのピアニズムと相まって独特の美しさを感じる。
ベートーヴェンに関しては、熱情ソナタの次のソナタ第24番が全く異なる表情、構造を示しているのが興味深かった。また「告別」が印象的だった。ベートーヴェンは自分を繰り返さないのである。

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2012年11月 7日 (水)

35県の消滅

Lanuovamappadellemappaprovince233x3イタリアでは35県が消滅する(11月1日、Corriere della Sera).

その結果、県の数は86から51へと減少する。

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