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2012年4月19日 (木)

《ドン・ジョヴァンニ》

東京初台の新国立劇場でモーツァルト作曲、ダ・ポンテ脚本のオペラ《ドン・ジョヴァンニ》を観た(4月19日)

指揮は、エンリケ・マッツォーラ。演出、グリシャ・アサガロフ。

ドン・ジョヴァンニはマリウシュ・クヴィエチェン。この日は、声もよく出ていて絶好調だった。

騎士長(コメンダトーレ)は、妻屋秀和。騎士長は、出番が少ないためかなかなか優れた歌手が歌ってくれないのだが、今日の妻屋は素晴らしかった。低音が朗々と響くし、発音もきれい。

レポレッロの平野和。声も立派だが、発音がとても良い。カタログの歌の前のレチタティーヴォであれだけ台詞がはっきり聞き取れたのは本当にめずらしい。日本人歌手でこれだけのレポレッロが歌える人が出てきたかと思うと感慨深いものがある。

ドンナ・アンナのアガ・ミコライは、歌、演技にバランスがとれていた。ドン・オッターヴィオ役は、これも折角素晴らしいアリアがあるのに、なかなか歌い手にめぐまれない。今日のダニール・シュトーダは、むらがあって、良い時と、もうちょっとここで声が出てほしいという時とが交錯していた。

ドンナ・エルヴィーラのニコル・キャベルは、声は出るのだが、発音が不明瞭。歌詞がほとんど聞き取れない。マゼットの久保和範とツェルリーナの九嶋香奈枝の掛け合いは、適切なコミックレリーフとなっていた。ツェルリーナは、マッツォーラの指揮も、ハーディング以降のモーツァルト演奏であるから、テンポが早いのだが、きびきびとした歌を聞かせてくれた。

演出も冒頭はヴェネツィアを思わせる舞台で、後半では森が出てきたりするが、比較的オーソドックスで好感がもてた。

指揮は、基本的にきびきびと早めのテンポなのだが、ところどころでぐっとテンポをおとし、長めのリタルダンドのような感じになる。

全体としては、非常に満足度の高い上演であった。4階席で観たが音はとても良い。東フィルの演奏も言う事なし。

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