《天空のからだ》

アリーチェ・ロルヴァケル監督の《天空のからだ》を観た(有楽町/朝日ホール)。
アリーチェ・ロルヴァケルは、《ボローニャの夕暮れ》などに出演していたアルバ・ロルヴァケルの妹。
この映画は、普通の日本人にとっては註釈の必要な映画かもしれない。というのも、思春期の少女がカトリック教会で堅信式を受ける準備をしている場面が中心となっているからだ。
堅信式(堅信礼)は cresima といい、カトリック教徒の秘蹟の一つである。生まれてしばらくすると、洗礼があり、小学校低学年で初聖体(prima comunione) があって、その次が堅信式で、キリスト教徒としての信仰を確認する儀式である。
堅信式の準備のため、子供たちは教会に通っていて(それは初聖体でも同じ)、カテキスタ(教義問答を教える人、シスターの場合もあるし、出家はしていない在俗のカテキスタもいる)から教義や儀式を、クイズや歌を用いて教わっている。
主人公はスイスで10年間を過ごして、母娘(主人公と姉)で母の実家レッジョ・カラーブリアに帰ってくる。父は出てこないので、別居したか、離婚したことが暗示されている。主人公の少女は、このレッジョ・カラーブリアの少年少女と異なり、お祈りの文句を暗唱できない。つまり、信仰にも南北の温度差があるのだ。カトリックの儀式、あるいは南イタリアのコミュニティに違和感をもつ少女の眼から堅信式の準備や、神父と地元の人々の関係(政治を含む)が描かれている。
大変興味深い映画だった。
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