モンティ首相講演会
モンティ首相の講演会があった(3月28日、大手町・日経ホール)。
会場は満員だった。
個人的にはモンティ首相の話をイタリア語で聞いてみたかったが、後半の鼎談が英語で行われたので、通訳の都合などがあったのかもしれない。
首相の話は、穏やかな口調、理路整然としたものだった。しかし、今回、学者としてではなく、首相としてやってきたことが判るのは、次の論点だった。
日本の機関投資家は、ユーロ危機に際してイタリア国債を売却した。売却は理由のないことではなかったが、もはや危機はほぼ(このほぼという点に日経の論説委員太田氏が鼎談の時に説明を求めたのは適切だった)終息したので、再び投資する環境はととのっている。(つまり、またイタリア国債を買うべき状況がととのったという意味である)。
鼎談のなかでは、あのユーロ危機でイタリア国債を買っていたら大儲けだったでしょうねと、ユーモラスな口調ながら言っているのもさすがであった。しかし決して下品な感じにはならない。
また、もう一つ印象的だったのは、ギリシアに対する態度で、ドイツや IMF などの強硬な態度は実現がほとんど不可能と言っていた点だ。モンティ氏は意外なほどギリシア寄りの姿勢を見せていた。また、こうなった歴史(かつて独仏もGDP3%の赤字の枠を破ったこと)をふまえて対処すべきだとも述べていた。
| 固定リンク
コメント
掲載ありがとうございます・日経のサイトも見てみます
投稿: yoko | 2012年3月30日 (金) 06時58分