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2011年5月 4日 (水)

《はじめての大切なもの》

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パオロ・ヴィルツィ監督の《はじめての大切なもの》を観た(東京有楽町、朝日ホール)。

主人公のブルーノ(ヴァレリオ・マスタンドレア)は風采のあがらない中年男で、時々、薬物に頼っているが、同棲している彼女もいる。妹のヴァレリアが訪れ、母アンナの危篤を告げる。

そこから、現在の母(ステファニア・サンドレッリ)と過去の母(クラウディア・パンドルフィ)が交互に語られる。このフラッシュバックは、あらゆる意味で効果的に用いられている。現在のブルーノの心の鬱屈がどこから来ているのかは、何度かに分けられたフラッシュバックの中で語られる母の奔放な男性関係をたどっていくなかで観客にも明らかになっていく。

実は、母息子だけでなく、母と母の姉の関係も実に屈折した味わい深いものなのだ。さらに、ブルーノとその妹の関係、母をじっと見守るもう一人の男性。

さらにストーリの展開していくなかで、驚きのしかけがある。

飽きさせないストーリー展開なのだが、単にどたばたではなく、ブルーノの母に対する屈折した思いが解き明かされ、少しずつほぐれていくのは見事というしかない。

リヴォルノの街が出てくるが、監督自身の出身地でもありアンビヴァレントな感情がこもっているのだろう。

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