前教皇の秘密暴露本
前教皇の秘密をあばく本が出版された(5月5日、Corriere della Sera).
著者は、フェッルッチョ・ピノッティとジャーコモ・ガレアッツィ。出版社 Chiarelettere.
第二ヴァティカン公会議で、カロル・ヴォイティワ(後のジョヴァンニ・パオロ2世)と机をならべた神学者ジョヴァンニ・フランツォーニは、「ヴォイティワはその複雑さのままに放っておくのがよい」と述べ、列福に熱心な人をやんわりと批判している。
ピノッティは、「ヴォイティワは、偉大な指揮官であり、聖者ではない。共産主義、およびそれにマキャヴェリ的に戦うことに取りつかれていた。解放の神学に反対して教会の権力を守ることに邁進し、ロメロ枢機卿だけを残した。また、聖職者の幼児性愛の存在を否定していた」。
この本は、ヴォイティワの秘密を彼の18歳にさかのぼって書いている。ヴォイティワは、ローマでオプスデイのエスクリバ・デ・バラグエルの周辺と交流し、アメリカではブレジンスキーと、ソ連を崩壊させるために宗教をどう用いるかについて秘密協定をむすんだ。
この人脈/システムは、教皇になってからも用いられ、ポーランドへは、IOR (ヴァティカンの金融機関)やアンブロジャーノ銀行から金が流れ込んだが、マルチンクスやカルヴィを容赦なく用いていた。マフィアで司法協力に転じた者たちの供述によると、マフィアの金も大量にポーランドの連帯に注入された。
しかしこのことがマルチンクスをかくまい続けたり、Legionari di Cristo の Maciel 神父(未成年者8人を虐待したとされる)をかくまうことにつながったのであろう。
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