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2010年6月30日 (水)

増える特免状付き結婚

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特免状付きの結婚が増えている(6月20日, Corriere della Sera).

特免状(dispensa)とは結婚障害の特例としての結婚特免状である。そういう結婚は、matrimonio con disparita' di culto (信仰の異なる結婚)というが、俗には、matrimonio misto (雑婚)と呼ばれている。

これは新郎/新婦のどちらかがカトリック教徒で、他方がそうでない場合、つまり洗礼を受けていないか、キリスト教の他の宗派の洗礼を受けているか、信仰を棄てたか(sbattezato, しばらく前から、洗礼の登録を取り消し、そのことでカトリック信仰を棄てたことを公にする人が出てきた)である。

こういう場合、カトリック教徒の側は、司教から特免状を得なければならない。その手続きは、地元の司教会議できまっている。

非カトリックの側は、結婚の性質、即ち、解消することはできず、子供をもうけることの可能性を排除しないことの確認を求められる。

今日のイタリアでは10組に1組がこうした雑婚となっている。有名人の例では、元大臣クラウディオ・マルテッリ、タレントのアントニオ・リッチ、サッカー選手のジャンルイジ・ブッフォンがいる。

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2010年6月29日 (火)

ルナルディとセーペ枢機卿が捜査対象に

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前インフラ大臣ピエトロ・ルナルディとナポリの大司教クレシェンツォ・セーペ枢機卿が捜査対象となっている(6月20日、Corriere della Sera).

捜査をしているのは、ペルージャ検察局。セーペ枢機卿は、問題となっている2005年当時、信仰弘布会(Propaganda Fide)の会長だった。彼は、不動産取り引きに絡んで、250万ユーロを受け取った疑惑が持たれている。

ルナルディは、信仰弘布会から相場の四分の一の価格で、ローマのパラッツォを譲渡されたとされている。

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2010年6月28日 (月)

山のコンサート

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チェリストのマリオ・ブルネッロがドロミティの山でコンサートを開く(6月19日, Corriere della Sera).

ブルネッロは、去年の7月にもこういった試みをしている。彼は、自然と音楽の交流を信じているのである。6月20日から8月27日にかけて様々なプログラムが組まれている。

戸外でのコンサートには、指揮者トスカニーニは反対していた。彼は、戸外ではボッチェ(ボウリングに似た野外ゲーム)をやるものだと言った。

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2010年6月26日 (土)

コウモリで蚊退治

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イタリアでは蚊の退治にコウモリが使われている(6月18日、Corriere della Sera).

テラスや庭にコウモリを棲まわせるようにして、そこに Bat-box という巣のようなものをしつらえたりする。

Coop では3年前から木製のBat-box を売っているのである。

動物学者のパオロ・アニェッリによると、コウモリは一晩で1万匹の昆虫を食べるが、そのうち2000匹は蚊であるという。

Bat-box は一つ25ユーロ。


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2010年6月25日 (金)

カラヴァッジョの遺骨

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ポルト・エルコレに埋葬されていた骨が画家カラヴァッジョの遺骨であることがほぼ確実となった(6月17日, Corriere della Sera).

カラヴァッジョの本名は、ミケランジェロ・メリージ、1610年7月10日ポルト・エルコレで死亡した。死因には様々な説がある。マラリア、チフス性の熱、細菌、マルタ騎士団の陰謀、チヴィタヴェッキアから刺客、愛人の画家マリオ・ミンニーティに殺された、などなど。

現代の調査は、シルヴァーノ・ヴィンチェンティ率いる調査団によって実施され、骨の DNA 鑑定によるものだ。カラヴァッジョの直系の子孫はいないので、生まれ故郷で17世紀に埋葬された人のうちメリージまたはメリージオという姓の人の DNA を比較して同定した。確率は85%という。

ヴィンチェンティは鑑定結果は間違いないものだとしている。

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2010年6月24日 (木)

ポミリアーノ工場の新たなルールにFiom 拒否

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Fiom (イタリア金属労働者連合)は、フィアットのポミリアーノ工場に関する労働条件を拒絶した(6月16日、Corriere della Sera).

Fim, Uilm, Fismic, Ugl など他の労働組合は、あらたな労働条件に同意した。フィアットは、どうしてもこの労働条件が必要だとしている。

6月22日に5200人のポミリアーノの従業員が投票で工場の将来についての投票をする。


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2010年6月23日 (水)

父親の産休を義務に

Padreefiglio 父親も数日の産休を取ることが義務づけられそうだ(6月14日、Corriere della Sera).

父親の産休(congedo di paternità obbligatorio)について下院での論議が始まる。案としては、産後4日の産休を取ることが父親に義務づけられる。

他のヨーロッパ諸国ではスウェーデンが30日の産休を父親に義務づけているが1年の間に4回に分割して取ることができる。フランスでは11日の産休が保証されている。

ドイツやポルトガルでは3日間の産休が義務となっている。

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Stefano Adami の新著

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ステーファノ・アダミの小説 Confuso con l'ombra が出版された(この記事はコッリエーレ紙とは無関係です)。

ステーファノ・アダミは、以前に L'Incontro e l'Altro (Edizioni ETS)という言語や文化、教育に関するエッセイ集を出版している。彼は、海外でイタリア語やイタリア文学/文化を教えているのだが、オペラにおけるイタリア語に特別な関心を寄せており、いくつかの音楽祭にも関わっている。イタリアでは、シエナ外国人大学で教えていた。

今回は、小説を La Lepre から出した(14ユーロ)。入れ子状の構造をした小説で、ライターと女性と脅迫があり、しかも彼らがいるのは本の世界で、それは誰かが読んでいる本という具合になっている。

カフカ的とも言える。ユーモアあり、グロテスクでもあり、めまいのするような世界でもある。

(ステーファノは管理人の友人です)。


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2010年6月22日 (火)

企業への規制を削減

Tremonti1 トレモンティ経済相は、企業への拘束を減らす政策を明らかにした(6月13日、Corriere della Sera).

トレモンティ経済相は、企業活動をより自由にするため、憲法の41条と118条を改正する意図を明らかにした。

この発言は、若手企業家の集会でのもの。イタリア工業連盟会長のエンマ・マルチェガリアによると、彼らのベンチマークはドイツで、ドイツは300億ユーロを福祉から削減し、成長のために多くのリソースを用いた。

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2010年6月21日 (月)

教皇、幼児性愛に関し神と犠牲者に赦しを乞う

2_febbraio_2 教皇ベネデット16世は、カトリック教会で生じた幼児性愛事件に関し謝罪した(6月12日、Corriere della Sera).

ベネデット16世の謝罪は、現在生じたことに対する教会の謝罪である点が、ジョヴァンニ・パオロ2世の謝罪と異なる。後者の場合は、過去の歴史的な事象、事件への謝罪だったのである。

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2010年6月20日 (日)

ムーティ、イェルヴォリーノを無視する

Iervolino1 ムーティがナポリ市長のイェルヴォリーノを無視した(6月11日、Corriere della Sera)

ムーティはナポリの新聞社の編集長と会った時に、イェルヴォリーノの名前を覚えていないふりをして批判をした。ムーティはザルツブルク音楽祭で18世紀のナポリ楽派の音楽を紹介しているが、それに対する感謝やコメントがない、というのが不満のたねなのである。

イェルヴォリーノはそれに対し、彼がナポリ郊外で生れていてくれればよかったのに。それなら名誉市民を与えることができたわ。でも、彼はナポリ生まれだからそうもいかない。王冠は与えられないしね、と応じた。

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2010年6月19日 (土)

マッサ、フェッラーリの契約2012年まで延長

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フェッラーリは、F1のパイロットとしてフェリペ・マッサとの契約を2012年まで延長した(6月10日、Corriere della Sera)

またフェッラーリの本拠地マラネッロにあるフェッラーリ・ドライヴ・アカデミーには、カナダからランス・ストロールという11歳の少年が入学を認められた。最年少である。彼はモントリオールやケベック杯で優勝している。

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2010年6月18日 (金)

零落したヘルムート・バーガー

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映画俳優のヘルムート・バーガーが零落した姿となっている(6月9日、Corriere della Sera).

ヘルムート・バーガーは、1969年にはヴィスコンティ監督の《地獄に堕ちた勇者ども》、1973年には同監督の《ルートヴィッヒ》、1970年には、ヴィットリオ・デシーカ監督の《フィンツィ・コンティーニ家の庭》などに出演した。

1994年には、フランチェスカ・グイダートと結婚したが、2004年から別居中である。

妻や友人の話によると、バーガーは、アルコール依存が激しく、現在はかなり零落した状態である。

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2010年6月17日 (木)

女性の年金

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イタリアの女性の年金支給開始年齢の問題で、EUは2012年から改正するようにイタリアに要求した(6月8日、Corriere della Sera).

現在は、女性公務員は60歳から年金がもらえるが、それを男性と同様に65歳へと延長するのを2012年1月からにせよとEUは要求した。

ブリュッセルは、妥協の余地はないとしている。

イタリアの女性公務員は180万人、全体の55%をしめている。女性公務員の平均年齢は48歳。

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2010年6月16日 (水)

離婚と聖体拝領

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離婚と聖体拝領の関係について Avvenire に記事が掲載された(6月7日、Corriere della Sera).

6月6日は、キリストの聖なる体と血(Corpus Domini)の日であった。イタリア司教会議の新聞 Avvenire は、離婚して再婚した人と聖体拝領の関係を説明した。1ページを使い、「なぜ離婚して再婚した人は聖体拝領が受けられないのか」という見出しであった。

エウジェニオ・ザネッティ猊下によると、離婚してその後同棲している人や民事婚している人には、客観的な障害があることになる。しかし、離婚したり別居して、一人で暮らしている人は、聖体拝領ができる。

しかし、たとえ離婚してその後、同棲していなくとも、放蕩な生活をしている場合には聖体拝領は受けられない。


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2010年6月15日 (火)

スキアヴォーネ、全仏テニス・オープン優勝

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フランチェスカ・スキアヴォーネ選手が、全仏テニス・オープン女子を制覇した(6月6日、Corriere della Sera).

いわゆるグランド・スラムで優勝したイタリア人女性は初めて。

過去に全仏オープンで勝利したイタリア人男性は、ニコラ・ピエトランジェリ(76歳)が1959年と1960年に、アドリアーノ・パナッタが1976年に勝っている。

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2010年6月14日 (月)

《タンクレーディ》

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ロッシーニの歌劇《タンクレーディ》を観た(6月13日、東京文化会館)。

アルベルト・ゼッダの指揮、藤原歌劇団と読売日本交響楽団、タイトルロールのタンクレーディは、マリアンナ・ピッツォラート、アメナイーデは高橋薫子、アルジーリオは中井亮一、オルバッツァーノはボン・カンリャン、イザウラは、鳥木弥生、ロッジェーロは松浦麗、演出、松本重孝で、非常にレベルの高い舞台だった。

非常にレベルの高い演奏、舞台だということを言った上でなのだが、その一方で、どこかに不完全燃焼感が残ったのも事実なのだ。その感想は、多少のニュアンスが異なるが知人、友人にも共有されていたようなので、傲慢不遜のそしりをまぬがれないことを承知のうえで、あえて満足できなかったところ、ここがもっと改善できるのではと思ったところを書かせていただく。素人が何を偉そうにとお思いの方もあろうが、素人のファンが楽しめる舞台があってこそ、日本のロッシーニ公演が栄えるのだという考えからの繰り言とお考えいただければ幸いです。

さて、やはりロッシーニのオペラ・セリアでは、声の競演、共演が醍醐味の一つだ。日本人の歌手も大変良く歌っていたと思うのだが、突きぬけるところがなかった。ロッシーニは、不思議な音楽家で、《オテッロ》のような悲劇でも晴朗な音楽を書いていて、それで実際に演奏に立ち会うと違和感がないどころか、実にさわやかな快感(快感というところが肝心)を得る。

ロッシーニのオペラでは、もちろんストーリーがあるわけだが、それがリアリズムなのではなくて、そのストーリーを通じて、あるイデアの世界、非現実な世界、晴れ晴れとした曇りのない世界を表しているのだと考えられる。悲しみさえも、現実のめそめそではなくて、悲しみのイデアを表しているような気配がある。

だから、歌手は歌詞をスプリングボードとして、非現実の世界に跳躍してもらいたいわけです。たとえて言えば、これはシチリアのシラクーサでの物語だけど、月の世界のお話ぐらいの感じで突きぬけてほしい。特に、歌詞と音楽の関係から、エネルギーがたまり、動きだし、テンポが速くなるようなところでは、リズムの躍動と声の張りがとても重要だと思う。丁寧に歌ってくれるのは良いのだが、リズムの躍動が弱いと、観客の想像力は、地上から跳躍して、ロッシーニ世界に遊ぶことが困難になってしまう。

歌詞が良く聞き取れたことはとても良かったと思うのだが、歌詞の内容に応じて、リズムがおとなしいところと弾むところのメリハリがもっとダイナミックであってよかったのではなかろうか。その点に関しては、実は、歌詞とそこに付された音楽に細心の注意を払う準備作業が必要で、しかし実際の舞台では、流れるように、ダイナミックな変化を見せて、いや聴かせてほしいのです。緩急自在。また、言葉が良く聞き取れるところから、さらに音楽的表情づけとの有機的関連がもう一歩ほしい。その点において、ピッツォラートは抜きんでていた。これは必ずしも彼女がイタリア人だからではないと思う。イタリア人歌手でもその点に関し、不満を感じてしまう歌手は少なくないからだ。

また、登場人物の掛け合いに関してだが、やはり、声の競演という面がロッシーニの場合、とりわけ強いので、その面はもっと強く出して欲しかった。ロッシーニの場合、歌手は、芸術家であると同時に、アスリートのような瞬発力、すばしこさ、ライバルへの対抗心を持って、それを活かす方向で舞台を盛り上げて欲しい。観ているこちらが、カッカとし、家に帰っても興奮で寝つけない舞台、声の競演を望んでいます。

こんなことを書くのは、今回の上演がとてもレベルが高いのに、何かあとちょっとのところで観客の心に火をつけそこなっているのではないかと思えたからです。そこがとても惜しいと思えたのです。

演出、舞台は、オーソドックスでストーリーの理解を助け、衣装も決して安っぽくなく、満足のいくものだった。

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ロッシ、負傷する

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二輪レーサーのヴァレンティーノ・ロッシが負傷し、今期のチャンピオンは絶望的となった(6月6日, Corriere della Sera).

フィレンツェ郊外のムジェッロでの予選終了15分前に事故は起こった。ビオンデッティという名のカーブで後輪が接地面からはね、ロッシは振り落とされる形となった。いわゆるハイサイドとなったのである。

ロッシは頸骨と腓骨にひびが入る負傷で、午後からの2時間半にわたる手術の結果、復帰には4ヶ月以上かかる見通しとなった。チャンピオンシップは絶望的となった。


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2010年6月13日 (日)

ジェネレーションX、40代の危機

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ジェネレーションXと呼ばれる世代が40代を迎え、中年の危機を感じている(6月5日、Corriere della Sera).

ジェネレーションXと呼ばれるのは、おおよそ1964年から1979年生まれの人。片足を思春期につっこんだままでいたがる傾向がある。

今日ほぼ40代にはいり、早くも中年の危機を感じ始めている。

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2010年6月12日 (土)

年金、EUから最後通牒

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イタリアはEUから公務員の女性の年金支給開始年齢を65歳に上げるように通告をうけた(6月4日、Corriere della Sera).

EU委員会は、イタリアの女性の公務員に対する老齢年金支給開始年齢を60歳から65歳にあげる時期を早めて男性と同条件とするように要求した。年齢をあげるのが2018年までというのでは不十分だとしている。

不十分なまま放置するとEUから罰金を科せられるおそれがある。

年金開始可能な年齢は
イタリア 男 65歳
     女 60歳
ドイツ  男 67歳
     女 70歳
フランス 男 60歳
     女 60歳
スペイン 男 65歳
     女 65歳

となっている。

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2010年6月11日 (金)

ジュゼッペ・タッデイ、逝く

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バリトン歌手ジュゼッペ・タッデイが亡くなった。93歳だった(6月3日, Corriere della Sera).

友人からはペッピーノと呼ばれていた。感じが良く、外向的で陽気ですぐ冗談を言う人だった。

タッデイは、ジェノヴァ生まれ、ローマの自宅で亡くなった。6月24日には94歳の誕生日を迎えるはずであった。

若くして指揮者トゥッリオ・セラフィンに見いだされた。しかしそのキャリアは、戦争によって中断された。

彼はおそらくは史上最高のファルスタッフをカラヤンと演じた。素晴らしいスカルピア、イヤーゴ、シモン・ボッカネグラ(1991年にヴィーンでアッバードと75歳で共演したのは今でも語りぐさとなっている)の他、喜劇的な役柄も得意で、ジャンニ・スキッキ、ドゥルカマーラ、ドン・パスクワーレがある。朗々とした歌いぶりで、特に中音域の音色が見事だった。

幸い1940年代から1990年代初めにかけて70曲以上の録音がある。

(以下は、管理人の個人的経験で、コリエーレ紙とは関係ありません。
 タッデイは、80代になってからも、ファルスタッフを歌い、来日もしていた。私は、一度、友人のつてで氏に会ってお話を聞いたことがある。タッデイ氏は、キャリアといい、名声といい世界的な大歌手であるにもかかわらずまったく偉ぶるところなくきさくな人であった。
 今から考えると冷や汗ものであるが、私はタッデイ氏本人のことだけでなく同じ声域の歌手バスティアニーニのことをいくつか尋ねた。氏は少しも不快な顔をせず、こころよく答えてくれた。
 彼は、バスティアニーニとの共演なら、プッチーニの『ラ・ボエーム』を歌う際、自分はショナールでまったく構わなかった。他の歌手なら話は別で、自分がマルチェッロを歌うだろうと言っていた。また、バスティアニーニが晩年に病気のため声が変わってしまったことに話題が及ぶと、現代のバリトンは病気の時のバスティアニーニより声がない、と断言された。
 自らの声、キャリアに正当な誇りを持っているから、まったく卑屈でなく、これほど謙虚になれるのではないかと深く感じいった。タッデイは、実に立派な朗々たる声を持っていたし、それは若い時の来日で「もう飛ぶまいぞこの蝶々」など聴くとよく判るのだが、決っして自分の声の響きだけで自分が唯一無二のバリトンだと尊大になることのなかった真に偉大な歌手なのである。)

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2010年6月10日 (木)

ファシスト政権とインテリ

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ファシスト政権とインテリの関係についての本が出版された(6月1日、Corriere della Sera)

タイトルは、 Gli intellettuali di Mussolini. La cultura finanziata dal fascismo (ムッソリーニのインテリーーファシズムに財政援助された文化)。著者はジョヴァンニ・セディータ。出版社は Le Lettere, 246ページ、20ユーロ。

これまでにも、ファシスト政権とインテリの関係については、Philip V. Cannistraro の La fabbrica del consenso (同意の製造所)(Laterza, 1975)や Ruth Ben-Ghiat の La cultura fascista (ファシスト文化)(Il Mulino, 2000)があった。

ファシズムから反ファシズムへ移ったジャーナリストやインテリに関しては、Ruggero Zangrandi の Il lungo viaggio attraverso il fascismo (ファシズムを通過する長い旅)(Mursia, 1998)や Oreste del Buono の Eia eia eia alalà(ファシストのかけ声がタイトルになっている)(Feltrinelli, 1971).

次々とこうした本が出版されるがそのたびに未完の新資料が発掘されている。セディータの調査によると、ファシスト政権の民衆文化省の補助金の宛先は、ジャーナリズムが55%、文学者が22%、演劇が9%、その他が15%となっている。

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2010年6月 9日 (水)

Iorの口座、名義なしで6000万ユーロのやりとり

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ヴァティカンの銀行 Ior に不透明な口座があることが明らかになった(5月31日、Corriere della Sera).

きっかけは、2009年のローマ検察局の調査だった。イタリアの住人が、Ior を粉飾、脱税、マネーロンダリングといった犯罪の隠れ蓑として用いている疑惑が浮上したのである。

これをきっかけにRAI3の Report による調査が始まった。この番組は、ミレーナ・ガバネッリが司会をつとめる番組である。

問題となったのは、Ior の名義で、ローマ銀行〈今日のUnicredit)に開かれた口座である。この口座では、毎年6000万ユーロ以上の金の動きがあった。その多くは、伏せられていた、すなわち、送金者も受取人が明らかにされていない取引なのである。即ち、マネーロンダリング取締法に違反している。

Report では、ローマ銀行の元幹部に、顔を隠して、名前を出さないという条件で、インタビューした。彼は、銀行の2006年の内部監査でこの Ior の口座の存在が明らかになっていたという。この口座は、1974年に開かれたものだが、小切手や送金が名前なしでやりとりされていた。

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2010年6月 8日 (火)

創造性と詩

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第三回を迎えた詩の祭典 Flussidiversi が詩人パトリツィア・ヴァルドゥーガの言葉とともに幕を閉じた(5月30日、Corriere della Sera).

この詩の祭典は、2007年にヴェネト州のカオルレで始まった。今年は、詩人ヴァルドゥーガの詩がカオルレの岩場に刻みつけられた。

ヴァルドゥーガは次の言葉を残した。

「創造性」と「詩」は、私にとって、現代という疑似民主制のキーワードだ。われわれの内にひそむ芸術家や文筆家や詩人を発見するためのマニュアルやコースがいろいろある。しかし、詩人はそれ自体では他の人と較べてより多くのことを持っているわけではない。詩人は、「私の内にあるものを見よ」とは言わない。「外にあるものを見よ」と言うのだ。

「詩」という言葉もジャーナリズムでは濫用されている。しかし本当の詩とは何だろうか?ジョヴァンニ・ラボーニは誰よりもうまく表現した。「詩は、アプリオリな心の状態ではないし、特権的な状態でもない、別の現実でも、最上の現実でもない。それは言語なのだ。われわれが日常生活でコミュニケーションのために使う言語とは異なる言語。はるかに豊かで、より複雑で、より完全に人間的だ。同時に丁寧にあらかじめ考えられた言語で、すぐれて自発的ではなく、見えるものと見えないものを結びつけ、知っていることと知らないことを関連づけることのできる言語だ。詩は、それ自体では、存在しない。ときたま、詩人の言葉の中にあらわれる」。

この二つの言葉、「創造性」と「詩」はわれわれがだまされやすい言葉だ。しばしば我々は聞く。考えないで、感じなさい。読まないで書きなさい...しかし、これではどこへも到達できない。こうしたやりかたでは、いつまでもディレッタントで、芸術的に欲求不満で、道徳的に未熟なままなのである。

パトリツィア・ヴァルドゥーガは、カルテルフランコ・ヴェネトで1953年に生まれた。ジョヴァンニ・ラボーニと結婚したが、彼は2004年に亡くなった。

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2010年6月 7日 (月)

モニカ・ベッルッチ出演のテレビ・ドラマ

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モニカ・ベッルッチ主演のテレビ・ドラマがRAI1で放映される(5月29日、Corriere della Sera).

タイトルは Sanguepazzo というもので、ファシズム期の有名な俳優と女優が主人公。監督はマルコ・トゥッリオ・ジョルダーノ。二人の俳優は、オズヴァルド・ヴァレンティとルイーザ・フェリーダ(写真)。二人とも麻薬中毒だった。

この作品は、2008年にカンヌ映画祭に出品され、そこそこの評価を得たが、これまでテレビでは放映されていなかった。ベッルッチによれば、この作品は、映画としては長すぎ、テレビ用としては、セックスや麻薬という点で刺激が強すぎるのである。

現在、モニカ・ベッルッチは45歳で、ローマにもどって出産を終えたばかりである。

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2010年6月 6日 (日)

ピオ12世時代の枢機卿の日記、出版される

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ピオ12世の治世のある枢機卿の日記が出版された(5月28日、Corriere della Sera).

チェルソ・コステンティーニ枢機卿の1938年から1947年の未公刊の日記が出版された。

第二次大戦と、ピオ12世の治世(1939ー1958)の初期が扱われている。

この日記は第二次大戦後、将来の教皇パオロ6世に読まれ、日記の著者とピオ12世の死後50年経過後なら出版してもよいという許可を与えた。二人とも1958年10月に亡くなった。

ピオ12世は、「私は強制収容所に行くことも恐れてはいない」と語っていた。

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2010年6月 5日 (土)

親元で暮らす若者

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18歳から34歳の若者の約6割が親元で暮らしている(5月27日、Corriere della Sera).

親と暮らす18歳から34歳の若者は、1983年には48%だったが、2009年には58,3%に増加した。約700万人いることになる。

親と同居の理由としては、第一が経済的なもので40,2%、第二が学校に行っているで34%、個人的な選択は第三の理由だった。

30歳から34歳の若者の30%が親元で暮らしているが、その割合は、1983年と比較すると3倍に増加している。

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2010年6月 4日 (金)

ジュージャーロ、フォルクスヴァーゲン・グループへ

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イタルデザイン・ジュージャーロ社は、フォルクスヴァーゲン・グループに買い取られた(5月26日、Corriere della Sera).

フォルクスヴァーゲン側は、子会社であるランボルギーニ・ホールディング・イタリアを通じて、至デザイン社の90,1%の株式を取得する。取得額は、推定1億ユーロ。残りの9,9%はジュージャーロ家が保持する。

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2010年6月 3日 (木)

風力発電をねらう犯罪組織

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イタリアでの風力発電の建設に、犯罪組織の触手が伸びていることが明らかになった(5月25日、Corriere della Sera).

シチリアのトラパニでは2009年に8人が逮捕されている。調査中のものも数多くある。カラブリア州では、3カ所が調査中である。

風力発電の風車の設置場所(parchi eolici)は

北部 14カ所
中部 8カ所
南部および島嶼部 220カ所

となっている。

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2010年6月 2日 (水)

歩行者天国30年

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歩行者天国は30年を迎えた(5月20日、Corriere della Sera).

最も有名な歩行者天国はローマで1980年にコロッセオの周りで実施された。翌年には、同じくローマでナヴォナ広場やスペイン広場でも実現された。そこから、ナポリのプレビシート広場やフィレンツェのシニョーリア広場へと拡がっていった。

イタリアの町の中で最も歩行者天国の比率が高い町は次の通り
ヴェルバニア 2,05(住民一人あたりの平米)
テルニ    1,67
クレモナ   1,26
カリアリ   0,95
マントヴァ  0,93

イタリアの平均は
1980年 0
1990年 0,05
2000年 0,17
2010年 0,34(住民一人あたりの平米)
となってきている。

一方、車両制限地区の多い町は次の通り
シエナ   30,78(住民一人あたりの平米)
マントヴァ 17,23
ピサ    14,89
ヴェルバニア12
フィレンツェ11,16

車両制限地区のイタリアの平均は次の用に推移している
1980年 0
1990年 0,6
2000年 2,4
2010年 3

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2010年6月 1日 (火)

アッバード、入院

Abbad1180x140_2 指揮者クラウディオ・アッバードは過労のため入院した(5月24日、Corriere della Sera).

アッバードは疲労のため、ドイツの病院に急遽入院した。が、医師団によれば、2,3週間の療養をへれば仕事に復帰できるであろうとのこと。

ラヴェンナの音楽祭では6月9日に予定されていたコンサートがキャンセルされた。アッバードは代理にディエゴ・マテウスを指名した。マテウスはベネズエラ出身の25歳の指揮者。

ミラノの場合は、アッバードのスカラ帰還記念のコンサートであったので、指揮者の代行はたてず延期とした。

アッバードは1933年6月26日生まれ。1969年に35歳でスカラ座の音楽監督に任命され1986年までその職にあった。

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