多発性硬化症の治療
多発性硬化症の新たな療法をイタリア人医師が研究している(5月23日、Corriere della Sera).
2003年、フェラーラ大学の心臓外科医のパオロ・ザンボーニは、妻の病気を研究しながら、多発性硬化症の患者は、健康な人と比較して、40倍も奇静脈(vena azygos, 胸部の間を右大静脈の枝)、頸静脈、脳からの静脈が狭窄状態だったり閉塞状態だったりすることを発見した。
そのことから血管内に鉄分が蓄積され、この病気に特有の自己免疫性を引き起こす原因となっていると考えた。
ザンボーニ医師は、100人以上の患者を治療にあたり、血管形成術(angioplastica)によって血管を拡張させた。「ステントは使用すべきではない」。
今回、イタリア国内のいくつかの医療センターで1700人の健常者、多発性硬化症患者、他の神経系疾病患者を対象に、本当に脳脊髄の循環不全が多発性硬化症の原因であるかを理解するために、検査(eco-doppler による)をする。
結果は、一年以内に出る見通しである。
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