ロメオとジュリエッタはシエナの話だった?
ロメオとジュリエッタの話がシエナで展開されたとする小説が発表された(4月14日、Corriere della Sera).
La chiave del tempo (時の鍵)と題する本(Spering &Kupfer, 564ページ、20,9ユーロ)。著者はAnne Fortier.
2009年のフランクフルトでのブックフェアで著者は、ジュリエットの物語についてこう述べている。「シェイクスピア学者は、『ロミオとジュリエット』の元ネタについて知っています。つまり、シェイクスピアは、マッテオ・バンデッロの物語の英語訳を読んだわけで、それはヴェローナの恋人たちの悲劇的物語だった。そのバンデッロは、ヴィンチェンティーノ・ルイジ・ダポルトから荒筋をとったのだが、これはカプレーティ家とモンテッキ家の争いで、ジュリエッタはカプレーティ家、ロメオはモンテッキ家でした」
「博識な人や研究者は、この話の最初の版は、マズッチョ・サレルニターノの物語、1476年出版、に出てくると知っています。その33番目のお話は、舞台はシエナなのです。主人公はマリオット・ミニャネッリとカンノッツァあるいはジャンノッツァ・サラチェーニという名です」
彼女の書いた小説は現代から始まる。アメリカの女子大生Julie Jacobs が、不思議な遺言に関する手紙を受け取る。シエナの銀行の貸金庫の鍵があって、彼女の叔母Rose がそれを取りに行くように言う。
結局、彼女の本名は Giulietta Tolomei であることが判明する。
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コメント
panterinoさん、ご無沙汰しております。
興味深い記事なので、私のブログで取り上げさせて頂きました。ご了解のほど、お願い致します。
http://natsu.at.webry.info/201004/article_15.html
>主人公はマリオット・ミニャネッリとカンノッツァあるいはジャンノッツァ・サラチェーニという名です
私は"La Pia de' Tolomei"という話が「ロミオとジュリエット」のオリジナル?とぼんやりと想像していたのですが、違う名前ですね。
"La chiave del tempo" 面白そうな小説なので、邦訳が出ると有り難いです。
投稿: なつ | 2010年4月22日 (木) 23時29分
なつさん
こちらこそ、ご紹介いただきありがとうございました。
なんとなくダン・ブラウンを思わせるストーリーでもありますが、舞台がシエナなのはひねりが効いていますし、舞台としてヴェローナにまさるとも劣らず美しいと思います。
投稿: panterino | 2010年4月24日 (土) 00時30分