在外イタリア人のための新聞、補助金カット
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イタリアには、宗教セクトの被害者が約150万人いる(3月17日、Corriere della Sera).
宗教セクト被害者家族連盟(Favis)と新宗教研究センター(Cesnur)の調査によると、500の宗教セクトが存在し、150万人がその犠牲となっている。被害者のうち、64%は女性。年齢は、30歳以下が22%、30歳から60歳が64%、60歳以上が14%である。
セクトのタイプは、降霊術や悪魔主義が18%、呪術が18%、疑似宗教が15%、心理学的要素を用いたものが49%となっている。
毎年、宗教セクトに関わって行方不明になっているものが数十人いる。
また、宗教セクトに精神的に支配されると、性的虐待を受けたり、金銭を巻き上げられたりするものも少なくない。
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高校の改革案が明らかになった(3月16日、Corriere della Sera).
2008ー09年に高校に登録した生徒は、97万人。新しい教育課程では、396あった高校の分野(indirizzi)が大幅に整理され、6種類の高校となる。
6種類とは、Liceo Classico (文系高校)、Liceo Scientifico(理系高校)、Liceo Linguistico (言語系高校)、Liceo Artistico (芸術系高校)、Liceo Musicale e coreutico (音楽および舞踏高校)、Liceo Delle scienze umane (人文学系高校)である。
芸術芸高校は6つの分野があり、(1)美術、(2)建築および環境、(3)オーディオヴィジュアルおよびマルチメディア、(4)デザイン、(5)グラフィック・アート、(6)舞台美術、である。
また、一週間の時間数もこれまでは、文系高校は27から29時間、理系高校は25から30時間、言語系は28+2時間がオプション、芸術系は39から44時間であったが、今後は、最初の2年が27時間で統一、後半の3年が30時間で統一となる。ただし、文系高校は外国語強化のため31時間を予定し、芸術系高校は35時間まで、音楽・舞踏高校は32時間までが実習のため予定されている。
新教育課程では、歴史は、第一次大戦から始めて、ベルリンの壁崩壊やタンジェントポリ(汚職疑惑)まで教える。かつては、せいぜい第二次大戦後までで終わっていた。
数学に関しては、確率や、情報機器の扱いを増やす。
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カルロ・ドッシの『青いノート』が検閲による削除なしで復刊する(3月13日、Corriere della Sera).
『青いノート』(Note azzure)が帰ってくる。この本は、印刷され、検閲され、10年ほど倉庫に隠されといった複雑な歴史を持っている。1964年に出版された時には、問題のありそうなところは、名前がアステリスクで伏せ字となっていた。
12のメモは、すっかり削除されていた。
今回アデルフィ社は、著者が1870年から1907年に書き留めたままに5794のメモ・章句を公刊する。12のスキャンダラスな部分も含めてである。
著者カルロ・ピサー二・ドッシが歿して今年は、100年になる。1910年11月16日に彼は亡くなった。16冊の大きなノートに、ドッシは何十年にもわたって、雑多なことを書き付けていた。政治、語源、言語、方言、ヴィットリオ・エマヌエーレ2世、ガリバルディ、マンゾーニ、カッタネオ、当時の大臣などなど。
ドッシは、原語で、セルバンテス、スウィフト、スターン、ボードレールばかりでなく、ギリシア、ラテンの著作も読んでいた。
彼は外交官としての仕事も数多くこなした。
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ジュゼッペ・マッツィーニ論の新著が出た(3月11日、Corriere della Sera).
著者は、ジョヴァンニ・ベラルデッリ、タイトルはMazzini (il Mulino, 264ページ、16ユーロ)である。
マッツィーニは、1872年3月10日に死んだが、イタリアと和解することはなかった。10年後、はじめてジェノヴァに彼の銅像ができた。
1901年に、ヴィットリオ・エマヌエレ3世は、小学校でマッツィーニの本「人間の義務」を教えるという下院の決定を認めたが、激しい賛否が巻き起こった。削除した部分があったことはマッツィーニ主義者を怒らせたし、マッツィーニの本を使用すること自体を、カトリックは、幼い者たちに毒を与え、学校をフリーメーソンのリクルートの場にするものだと非難した。
しかし何年かの間にマッツィーニという表象は、体制に取り込まれるようになる。そのため、後になってファシズムの側は自らをマッツィーニ主義者と称するものが出てくる。ジュゼッペ・ボッタイ、ディーノ・グランディ、イタロ・バルボがそうである。
ジョヴァンニ・ジェンティーレの政治に関する著作では、ムッソリーニに次いで頻出するのは、マッツィーニなのである。
ところが、反ファシズムの側もマッツィーニを援用する。カルロ・ロッセッリがそうだし、政党の行動党がそうだ。社会党のリーダー、ピエトロ・ネンニもまたその例にもれない。
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ジャーナリストのアルベルト・ロンケイが亡くなった。83歳だった(3月9日、Corriere della Sera).
Alberto Ronchey (ロンケイ)は1926年生まれ、新聞Corriere della Sera の編集にあたり、La Stampa 紙では編集長をつとめた。また、RCSの会長でもあった。
またアマート政権とチャンピ政権のもとでは、文化財大臣をつとめ、美術館・博物館の開館時間を延長した。
また、1979年3月30日に初めて 《fattore K》(要素K)という言葉を発明し、イタリア共産党の存在により、事実上、政権交代が不可能になっているという事態を示した。
追記:Yさんよりご教示いただき、Ronchey の発音がロンケイであることをRaiの放送(インターネット)で確認することができた。それに従って、見出しと本文の表記をロンチーからロンケイに訂正しました。 Ronchey の遠い先祖は、スコットランド人だそうである。
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婦人警官が誕生して50年になる(3月6日、Corriere della Sera).
イタリアでは、女性が警察官になるようになったのは、1960年のことだった。女性の警官は、現在1万4862人。1990年には、6791人であったから、20年間で118%の増加である。
男性の警官は、1990年には、8万4000人で、2010年には8万9000人なので、5,9%の増加である。
階級別に割合を見てみると
巡査部長または警官(Assistenti e agenti)
女性 70,7%
男性 62,5%
学生(警察学校か?)
女性 1%
男性 2,3%
巡査長(sovrintendenti)
女性 5,4%
男性 15,9%
警部(ispettori)
女性 15,9%
男性 16,9%
警察分署長(commissari)
女性 6,1%
男性 1,8%
連隊長以上(dirigenti)
女性 0,9%
男性 0,7%
となっている。
また、女性の警官の戸籍上の身分は、
既婚 7821人
未婚 5017人
未亡人 106人
別居 1215人
離婚 703人
である。
子供の数は、
1人 3783人
2人 4639人
3人 851人
4人 92人
5人 12人
6人 3人
7人 2人
となっている。
勤務別に見ると
南部および島嶼部 4305人
北部 5095人
中部 5462人
である。
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州選挙の立候補者リストでPDLのフォルミゴーニ(写真)の Lista per la Lombardia がミラノの控訴院で却下された(3月4日、Corriere della Sera).
任期が切れるロンバルディア州知事のロベルト・フォルミゴーニ(62歳)は緊急にTar に訴える。ラツィオと同様に、手続きミスで受け付けられない状態となってしまったのだ。
フォルミゴーニは、もともとキリスト教民主党のEU議員および下院議員であったが、1994年の変革期にPPIに所属し、翌年フォルツァ・イタリアの支持を得て、州知事に選ばれた。
1998年に il movimento dei Cristiani democratici per le libertà を作り、後にフォルツァ・イタリアに合流した。2000年の選挙では、北部同盟の支持も得て、ロンバルディア州知事に再選。2005年に三選を果たしている。
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赤ん坊は、生後数日で、音楽を認識することが、イタリアとドイツの大学の研究者たちの研究で明らかになった(3月2日、Corriere della Sera).
この研究は、Proceedings of the National Accademy of Science of the US に発表された。イタリアのサン・ラッファエーレ大、ミラノ国立大、ドイツのベルリン大学の共同研究である。
赤ん坊は、生後すぐに音楽を認識することがMRIによって確かめられた。
母親は慎重に選ばれており、プロの音楽家はいないし、クラシック音楽の熱心な聴き手ものぞかれている。
これまで大人では音楽を聴くとき右脳の活動が活発になることは知られていたが、今回の研究で、新生児でも音楽を聞くと右脳の活動が活発化することが確認された。
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マルティーニ枢機卿が、読者からの「なぜ天使は存在するのか?」という質問に答えている(2月28日、Corriere della Sera).
天使というものは、時代によってはやりすたりがある。ある時代には多くの人が語り、また別の時代には、忘却のリンボに置き去りにされたかのようだ。我々の時代は、いくつかの例外を除けば、忘却の時代であるが、いつもそうだったわけではない。
トマス・アキナスは、『神学大全』(Summa Teologiae)で15もの質問を天使にあてている。
プロテスタント系の著作家の多くは、天使を崇めることを拒絶し、少なからぬものがその存在を疑っている。合理主義者は当然ながら、すべてを否定しているが、プロテスタントの偉大な神学者カール・バルトは、天使に特別な役割を与えている。
私は、われわれは天使についてほとんど知らないと思う。しかしそれは存在するし、聖書は何度もそれについて天界の存在で、神のメッセンジャーだと語っている。
なぜ彼らは存在するのか?人間の他に、肉体を持ったものがいて、神という絶対的な無限と人間の仲立ちをするものがいるほうが便利だからだと思われる。天使の実在性は、むしろ信仰の実在性で、その存在の究極的動機は、神の善意である。
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フィアットは、2月22日から3月7日まで、3万人をレイオフした(2月23日、Corriere della Sera).
レイオフは給与補償付きで(cassa integrazione), ミラフィオーリ、テルミニ・イメレーゼ、ポミリアーノ・ダルコ、メルフィ、カッシーノ、ヴァル・ディ・サングロ工場が一時的に活動をストップする。
フィアット社はこの決断を1月末に下した。
副社長アラン・エルカンは、シチリアのテルミニ・イメレーゼ工場については、「すでにすべて言い尽くした」としている。即ち、2011年末に閉鎖するということだ。
労働組合Cgilのエピファーニ書記長は、フィアット社は、イタリアの工場に関して、将来の雇用を考慮しなければ駄目だ、としている。
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絵画の女王と呼ばれたパルマ・ブカレッリの伝記が出版された(2月22日、Corriere della Sera).
著者は、ラケーレ・フェッラリオ。『絵画の女王』(Regina dei Quadri, 344 ページ、20ユーロ、モンダドーリ)というタイトルである。彼女は、ローマの国立近代美術館の有名な館長であった。
パルマ・ブカレッリ(1910−1998)は、3月16日に生誕100年をむかえる。
彼女がローマへ出てきたのはファシズムの時代1938年で、当時教育省だったジュゼッペ・ボッタイが招きよせた。
彼女は、戦争中やドイツ軍によるローマ占拠の時に、サンタンジェロ城の地下に芸術作品を避難させた。
彼女の美しさは名高く、詩人のウンガレッティは、シャム猫のように美しいと描写し、彼女と長い間関係をもったパオロ・モネッリは嫉妬に悩まされた。共産党員の美術批評家ジュリオ・カルロ・アルガンも秘密の関係を持ったが同様に嫉妬に苦しんだ。
彼女は、現代美術の収集に積極的であったが、敵も多く、ペギー・グッゲンハイムやデ・キリコ、フェデリコ・ゼーリがその中には含まれていた。
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