《マッキアイオーリ》展
《マッキアイオーリ》展を観た(東京都庭園美術館、3月14日まで)。
副題には、イタリアの印象派とある。また、英語のタイトルには The Macchiaioli, Italian Masters of Realism とある。マッキアとは染みのことで、色の染みで絵を描いたようだという悪口だったのがあるグループの名前になったのは、フランスの印象派と同じである。
しかし、グループの活動時期はフランスの印象派よりも早く、1856年にフィレンツェのカフェ・ミケランジェロで結成されている。
そのためもあって、今から観ると画風はオーソドックスに見えるが、当時は、リソルジメントの時代で、彼らは、新しい美術、新たな国民美術様式の確立を目指していたらしい。
当時のイタリアはいくつかの国に分かれていたわけだが、それぞれの国のアカデミーは保守的であったのに対し、彼らは戸外の風景を描き、絵画の中に光りを取り入れたのである。
初期には歴史画もあるが、途中からトスカーナ地方の田園風景、牛がいたり、農婦がいたりといった絵画が増える。
ジョヴァンニ・ファットーリが中ではもっとも知られているかもしれない。
マッキアイオーリの展覧会は、1979年にも伊勢丹美術館で開かれていたのだが、まったく知らなかった。
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