« 義務教育、15歳で終えることも可に | トップページ | ベネトン、スペインの高速道路網をねらう »

2010年1月31日 (日)

多発性硬化症の新薬、あらたな段階に

Sclerosi_b180x140
多発性硬化症(sclerosi multipla)の新薬開発が新たな段階にはいり、イタリアでは来年にも販売される可能性がでてきた(1月22日、Corriere della Sera).

これは初の多発性硬化症に対する薬である。経口薬で一日一錠摂取する。新たな治療法であり、fingolimod という名の薬である。中枢神経システムを炎症させたり損傷したりする白血球をブロックする。

要するに、病気の進行を「凍結」するのである。

現在、2つの国際的な研究グループで患者を対象とした実験が行われている。一つはTransforms という団体で1292人の患者、もうひとつはFreedoms という団体で1272人の患者が対象となっている。

多発性硬化症は、世界中で250万人の患者がおり、とくに20歳から40歳の若者が多い。

イタリアには、5万7000人の患者がいる。イタリアは、Transforms に参加しており、22のセンターで250人の患者が実験に参加している。

これまでこの病気は再発が避けられず、再発のたびに病状が深刻化していくのであった。

今回の薬は、決定的な治療ではないが、このfingolimod の服用で、毎日0、5ミリグラムの服用では再発率が52%減少し、毎日1、25ミリグラムでは60%減少した。(プラシーボ、即ち、偽薬服用との比較)。

|

« 義務教育、15歳で終えることも可に | トップページ | ベネトン、スペインの高速道路網をねらう »

コメント

panterinoさん、お久しぶりです。
多発性硬化症の新薬が開発されたというニュースは他人事に思えず、書き込みさせて頂くことにしました。
私の叔母がこの病で亡くなっているので…叔母は60才過ぎてからの発病という珍しいケースでしたが、意識ははっきりしているのに、体の麻痺が進行してゆき、視力も衰えていったという惨い最期を思い出すと、今でも胸が痛みます。

若くしてこの病気と戦っている方のことを思っても、根本治療ではないにせよ
>病気の進行を「凍結」する
薬の開発は、大きな進歩だと思います。この病が克服される日が一日も早く訪れるのを心より願っています。ニュースありがとうございました。

投稿: なつ | 2010年1月31日 (日) 23時17分

なつさん

そうでしたか。ご本人にとっては言うまでもありませんが、家族、周囲の人にとってもつらい病気なのですね。
薬に関する記事は、厳密に言えば、イタリアに限った話ではないわけですが、また逆から言えば、その病気の患者さんにとっては、新薬への切実さに国境はないわけですね。

印象としては、日本の新聞は、科学関連の記事が、医学・薬学にかぎらず手薄な気がします。
現在の印刷技術を考えると、図や写真をいれたりして、読者の関心を喚起する記事はもっと多く書けるはずだと思いますが。

投稿: panterino | 2010年2月 1日 (月) 22時03分

今アボネックスをしてますが、だんだんいやになってきました。
今まで受けた後遺症で何年もの時間が無駄になってしまいました。

投稿: kazuo | 2011年2月17日 (木) 06時26分

kazuo さん

長期の投薬の心労、後遺症、お察し申し上げます。

記事の fingolimod ですが、FDAでは承認勧告がなされたようです。http://kurie.at.webry.info/201006/article_10.html

コッリエーレ紙には僕の見ている範囲では続報が掲載されていませんでした。アメリカで承認されたら、日本でも迅速に承認されるとよいのですが、上のブログ記事によると、副作用の検証が万全ではないというニュアンスがあり、FDAの場合、承認されてからでも、副作用の検証をやればよいという方針らしいですが、日本の場合、どういう考えで、どれくらいの時差で承認されるのか、素人の私には不明です。

投稿: panterino | 2011年2月17日 (木) 10時06分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/144339/47421437

この記事へのトラックバック一覧です: 多発性硬化症の新薬、あらたな段階に:

« 義務教育、15歳で終えることも可に | トップページ | ベネトン、スペインの高速道路網をねらう »