多発性硬化症の新薬、あらたな段階に
多発性硬化症(sclerosi multipla)の新薬開発が新たな段階にはいり、イタリアでは来年にも販売される可能性がでてきた(1月22日、Corriere della Sera).
これは初の多発性硬化症に対する薬である。経口薬で一日一錠摂取する。新たな治療法であり、fingolimod という名の薬である。中枢神経システムを炎症させたり損傷したりする白血球をブロックする。
要するに、病気の進行を「凍結」するのである。
現在、2つの国際的な研究グループで患者を対象とした実験が行われている。一つはTransforms という団体で1292人の患者、もうひとつはFreedoms という団体で1272人の患者が対象となっている。
多発性硬化症は、世界中で250万人の患者がおり、とくに20歳から40歳の若者が多い。
イタリアには、5万7000人の患者がいる。イタリアは、Transforms に参加しており、22のセンターで250人の患者が実験に参加している。
これまでこの病気は再発が避けられず、再発のたびに病状が深刻化していくのであった。
今回の薬は、決定的な治療ではないが、このfingolimod の服用で、毎日0、5ミリグラムの服用では再発率が52%減少し、毎日1、25ミリグラムでは60%減少した。(プラシーボ、即ち、偽薬服用との比較)。
| 固定リンク
| コメント (4)
| トラックバック (0)
最近のコメント