《ソネタウラー'樹の音’の物語》
映画《ソネタウラーー“樹の音”の物語》(サルヴァトーレ・メレウ監督)を観た(有楽町・朝日ホール)。
1938年から第二次大戦後にかけてのサルデーニャ島が舞台の映画である。
ソネタウラとは、サルデーニャ方言で、木のこすれる音、主人公の少年があまりにやせていて、父親にひっぱたかれると、骨のこすれる音がしたから、というのが主人公のあだ名ソネタウラの由来なのだ。
今回の映画祭で最長の157分の映画で、見応えがあった。一つ一つのシークエンスを細切れにつながずに、ゆったりと、みっちりと撮っていく。そこに細切れで、効率のよい映画とは異なる独特のリズムが生まれる。
それは重いとも言えるし、手応えがあるとも言えるだろう。主人公は父親が無実の罪で、流刑になるが、彼自身も18歳の時に犯したある事件で、カラビニエーリに出頭せず、山を逃げ回る生活を選ぶ。そのハードな生活が淡々と映像化されていく。
言葉もサルデーニャ語(厳密に言うと、方言ではなく、独立した言語なのである)を用い、イタリア語字幕が出る。
監督自身は、プログラムによれば、キャスティングで、昔のサルデーニャ人の表情が出る若者を選ぶのに苦労し、苦労の甲斐あって、その雰囲気が出せたとしている。
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コメント
本作もTBよろしくお願いいたします。
タヴィアーニ兄弟の影響が色濃く感じられた前作「スリー・ステップ・ダンス」から、サルデーニャを捉える手法を大きく変えた、と思いました。
正直なところ、私は前作の叙情的な作風が好みだったのですが、当世風に逆らうような、「重い」ストーリーに直球勝負で挑んだ監督の今後に注目していきたいと思います(そのためにも、イタリア映画祭は今後も継続していただかなければ…)
ソネタウラのラストのショットが一番印象に残りました。
投稿: なつ | 2009年5月 9日 (土) 14時16分
なつさん
TBありがとうございます。
たしかに、「重く」、ストーリーの進展のテンポが「遅い」作品でしたね。
ラストのショットへの注目、さすがですね。偶然撮れたのだが、監督にとっても、こだわりのショットだったことが、プログラムに書かれていました。
イタリア映画祭は、是非、継続してほしいです。これがないと、一年にイタリア映画の新作を10本以上見ることは、イタリアに行かない限り、至難の業になってしまいます。
全部見ないとしても、選べるだけの数が公開されることに大きな意義があると思います。
投稿: panterino | 2009年5月 9日 (土) 23時22分