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2009年3月25日 (水)

『未完のモザイク』(ジュリオ・レオ-ニ)

Photoジュリオ・レオーニ著鈴木恵訳『未完のモザイク』(二見書房)を読んだ。

ミステリーである。

ただし、ダンテが主人公となってモザイクの親方が殺された事件を捜査する。ダンテは1300年フィレンツェのプリオーレ(執政官)であった。

犯罪現場は、教会で、そこには星が書かれていた。そこに教皇庁からの大使や、フィレンツェに入り込んできたインテリたちのサークル『第三天』の面々(医師、錬金術の大家、法学者、神学者、天文学者)が入り乱れる。さらには、謎の踊り子も登場する。

モザイクの親方が何を描こうとしていたのか、それを妨げようとして殺したのは誰なのか、というミステリーをダンテが解くことになる。

ここでのダンテは、非常に短気で、すぐに人を殴る。乱暴な人間である。おそらく作者レオ-ニは、教科書で扱われる「偉大な」ダンテではなくて、地上を歩む長所短所を色濃くもった存在としてのダンテを描こうとしたのであろう。

当時のインテリにとって天文学や錬金術がどれほど重要であったか、また、未知の土地がどんな魅力をもっていたかなどが感覚的に判るようになる本である。

ダンテに興味があるので読んだが、ダンテに興味がない場合には、700年前の社会やそこでうごめく人物に対する違和感があるかもしれない。

翻訳は英語からの重訳。

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