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2008年12月14日 (日)

工業高校に求人多し

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工業高校の比率は、減っているが、求人は多い(12月10日、Corriere della Sera).

過去17年間に、高校全体の中で、工業高校(Istituti tecnici) や職業高校(Istituti professionali)に通う学生の占める割合は、1991年の47%から、2008年の34%へと下がっている。

イタリア全国では1800の工業高校があり、全体の34%を占めている。通っている生徒の総数は87万人。

2008年では、企業からの求人は32万人にのぼるのだが、高校側は14万2000人しか応じておらず、約18万人のギャップが生じている。

一方、リチェオ(普通高校、liceo scientifico, liceo classico が代表的)に行く人の割合は、1991年の31%から2008年の41%へと増加している。

イタリアの工業高校の中には、有名企業とパートナーシップを結んでいるものもある。ビエッラのクィンティーノ・セッラ校とエルメネジルド・ゼーニャ(Ermenegildo Zegna)、レッコのバドー二校とモト・グッツィ(Moto Guzzi)、レッジョ・エミリアのノビリ校とマックス・マーラ(Max Mara)、さらには、マラネッラのイプシア校とフェッラーリ(Ferrari)まである。最後のケースでは、高校3年から、生徒は、学校と会社に行き、プロとして成長するチャンスが与えられる。この試みは、30年続けられている。

工業高校(Istituto tecnico)は、1859年のカザーティ法によってイタリアに導入された。

(追記)
工業高校および職業高校に関しては、2007年12月に前政権のジュゼッペ・フィオローニ大臣のもとで、「工業高校/職業高校改革」のための委員会ができており、現大臣のマリアステッラ・ジェルミーニ大臣もこれを承認している。

この委員会は、リチェーオ(普通高校)と工業高/職業高を同格に扱う方向で改革に向けて作業をすすめており、12月中に結論が出る予定である。

(イタリア語見出し Istituti tecnici, caccia ai diplomati)

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コメント

何時もイタリアのニュースを有難う御座います。

会社のベテラン管理職が最近IPIA(Istituto Professionale Industria Artigianato)の教師に転職しましたので、興味深く読みました。IPIAは工業高校と思っていましたが、職業高校となるのですね。IPIAとは何かとインターネットで調べましたが、何処かの学校はトヨタ自動車と提携していたりしていました。Istituto Teniciとの差は何でしょうか?

彼の話では9年前に教員採用試験を受けたが、今まで何の話も無かったので諦めていた。今年になって採用通知が来たとのこと。イタリアらしいです。
来年は10年振りに教員採用試験が有るらしく、知り合いが受験すると言っています。

年収は減るが、週に18時間しか授業が無い。それに夏季・クリスマス・復活祭休暇があると言っていました。年間実働時間は今の20-30%と私は推測しています。イタリアに好奇心の記事から推測すると年収は精々3万ユーロ程度と思います。

彼の子供はまだ義務教育だとおもいますが、収入よりも自由時間を選んだのです。この当りは理解が出来ません。

投稿: andy | 2008年12月15日 (月) 05時32分

andy さん

ご質問ありがとうございます。
Istituto tecnico には、実は、いくつかの種類があります。主なものは、工業分野ですが、実は商業高校に相当するものもあります。

Istituto professionale も広い意味では、Istituto tecnico とまとめて議論されることもありますが、より職業に近い分野で、農業とか(農業の Istituto tecnico もあるので、ややこしいのですが)、職人の技術を伝え、実習にも力点があるものをこう呼んでいるようです。農業の他に、観光や、料理人、ホテル観光業などの職業校があります。

同僚が収入が減るのに、職業高校へ転職なさることについて。
僕なりに、推測にすぎないのですが、理由を考えてみました。その方の個別の事情は存じあげないので、一般論にすぎませんが。

1.イタリア人は、一般的に、早い退職が好きである(この場合、労働時間は0になってしまうわけです)。彼の場合には、そこまではいかず、働くのは働き続けるので、今の職業を続けるのと、退職の中間でソフトランディングといえる。

2.1と絡んでいますが、なぜイタリア人は早い退職が好きなのか、あるいは余暇の多い生活を好むのか、という理由として、友人、知人のネットワークが職場に限定されていない。むしろ、多くの人は地域、故郷、家族、親戚の人間関係が強い。

3.というわけで、労働時間が減っても、生きがいがないと言ったことはなく、経済的な点は別として、むしろ充実した生活ができる可能性もある。

4.収入の点ですが、たしかに子供がまだ小さいのに退職した人、僕の知人のイタリア人にもいますね(奥さんがまだ働いていますが)。イタリア全般に言えることですが、フローの収入は比較的小さくても、ストック(家などの)が日本より充実しているということもあるのかもしれません。


投稿: panterino | 2008年12月15日 (月) 22時10分

仰るとおりイタリアは収入が少なくても暮らせる仕組みが出来ているのかもしれません。家族・友人が助け合って暮らすのでしょうね。

地元の町では、皆さんは街の中心に住みたがっています。時間が有ると街をぶらぶらして、顔見知りと会うと挨拶し、またバールで駄弁るのが、何より大事なようです。
私は街の中心から2-3km離れた山の中腹に住んでいますが、そんな場所は否だという人が結構居ます。
私は緑が多いので気に入っていますが。

投稿: andy | 2008年12月16日 (火) 04時56分

andy さん

なるほど。友人、親戚との交流、おしゃべりが彼らにとっては何より大事なのですね。

緑の多い環境は、もしかしたらセカンドハウスというか別荘に求めているのかもしれませんね。日本の場合と較べると、イタリアでは、特別なお金持ちでなくても、海の家、山の家(あるいはマンション、アパルタメント)を所有している人が多いように思います。

投稿: panterino | 2008年12月16日 (火) 21時11分

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