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2008年12月16日 (火)

フィリアノーティ、スカラ座を降板

0kbb849r140x180 0kbibk4r140x180スカラ座の初日に出演予定だったテノールのジュゼッペ・フィリアノーティが降板した(12月7日、Corriere della Sera).

今年のスカラ座の「初日」は、ヴェルディの『ドン・カルロ』で、タイトル・ロールのドン・カルロ役は、ジュゼッペ・フィリアノーティ(写真上)が歌うはずであったが、直前になって、サブ・キャストのステュアート・ニールに交代した。

フィリアノーティは、憤懣やるかたないという風情でインタビューに応じている。

フィリアノーティ、何が起こったのですか?
『僕も知りたいよ。2ヶ月間、びっしりと練習をしてきたんだから。二ヶ月間、しっかり歌っていつも褒められていた。指揮者マエストロ・ガッティから。支配人のリスナーから、同僚の歌手からね。つまりすべてうまくいっていたんだ。』

『そこへ、学生に開放したゲネプロ(プレミア公演)があって、ガッティは、サブキャストを昇進させることにしたんだ。ぼくが集中力を欠いていたから、僕が2、3のパッセージを間違えたから...』

それは本当ですか?
『たしかに、ガッティは数日前に、第三幕の終わりに、ラクリモーザを挿入することを決めた。そこで、僕は間違いを犯した。それは認める。でも、それが僕がドン・カルロ役をつとめられないと決めつけるには十分な理由にはならないと思う』

『それに、ゲネプロだったから、声は最大限には出していなかったんだ。本当の初日は、たったの2日後だからね。節約しておきたかったんだ』

ドン・カルロはむずかしい役ですが、あなたはすでに演じたことがありますよね、しかも最近...
『9月にチューリッヒで演じた。そこへ、ダニエーレ・ガッティとマエストロ・タルジェッティ(スカラ座の声楽批評家 vociologo)が聞きにきてくれて、二人とも夢中だったんだ。「君は最高のドン・カルロだ。一緒に素晴らしいオペラを作ろう」ってね』

『もちろん、うれしくて夢中になった。だから、12月7日に、ワシントンでドミンゴと《ルクレツィア・ボルジア》を歌う予定、トリノでの《タイス》、ローマでの《ペレアスとメリザンド》をキャンセルした』

『でも、スカラ座のオープニングを歌うのは名誉だから断れないよ。2003年にもあった。マエストロ・ムーティがロッシーニの《モーゼとファラオ》で呼んでくれたのです。時代が変わりましたよ』。

そのころが懐かしいですか?
『ええ。当時は、スカラ座は、こんな無作法を歌手に決してしませんでしたから。ムーティは歌手を最後まで擁護してくれました。ダニエーレ・ガッティとは、ボローニャで《ドン・セバスティアン》と《ファルスタッフ》を歌っていて、こんな仕打ちはまったく予期していませんでした』

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コメント

お久しぶりです(以前はハンドリングネームがrosinaでした)。
フィリアノーティが納得いかないのも判る気がします。ドン・カルロ役に最適の歌手かどうかと言う芸術面の理由を示唆していますが、私にはどうもそれは首脳部の言い訳、こじつけにすぎないとしか思えません。

フィリアノーティのドン・カルロとしての適性云々と言うよりも、スカラ座と言う半官営企業の在り方に大きな疑問を抱きました。

投稿: babyfairy | 2008年12月25日 (木) 07時37分

babyfairy さん

お久しぶりです。
フィリアノーティの舞台姿の提供ありがとうございます(babyfairy さんのお名前をクリックすると、You Tube で、降板する前の、フィリアノーティのドン・カルロの歌いぶりを確認することができます)。

たしかに、オペラはドラマ、演劇でもあるわけですから、舞台姿がどうでもよいということはありませんね。

スカラ座の運営が、混乱、混迷していることは、大変残念なことです。おっしゃるように、その根本には、国家からの助成金の削減など、台所事情の窮状があるものと推察されますね。

投稿: panterino | 2008年12月25日 (木) 22時47分

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