カピターノの辞任
シエナのパンテーラ地区のカピターノ、アンドレア・モーリ=ポメッティが13日午後、辞意を表明した(コッリエーレ・ディ・シエナ、8月14日)。
馬の抽選・引き渡し直後のカピターノの辞任は誰の記憶にもない。極めて異例のことだ。
パンテーラにはイストリチェッドゥという馬が来た。パリオに関しては、デビュー馬であるが、実力はあるとの声もあった。しかし、パンテーラの騎手アンドレア・マーリにはこの馬は気に入らなかったようだ。
その間、トッレ(塔)地区からの要請をうけ、アンドレア・マーリはトッレの馬Gia' del Menhir に騎乗することが決まる。
パンテーラの騎手としてはヴァルテル・プッシェッドゥが来たのだが、この騎手交代がコントラダイオーリ(コントラーダの住民)には気に入らなかった。一部の人は反対であることを示した。
この事態をうけて、カピターノ、モーリ=ポメッティは辞意を表明したのである。13日の午後7時過ぎに実施された第一試走には、フランコ・カズが騎手をつとめた。
13日、午後10時過ぎから、パンテーラ地区では臨時集会が開かれ、カピターノの去就が論じられた。
パリオの規定は、明快である。第14条に、カピターノが欠けた場合には、プリオーレ(地区の会長)が代わることができ、プリオーレも欠けた場合には、代行(Vicario, プリオーレの補佐役)が代わることが出来る、とある。
現在パンテーラ地区の手持ちの騎手は、ヴァルテル・プッシェッドゥとフランコ・カズであるが、コントラダイオーリのお気に入りとは言えないようだ。
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