第14回国際・詩のフェスティヴァル
ジェノヴァで、第14回の国際・詩のフェスティヴァル(Festival Internazionale di Poesia)が開かれている(6月12―21日、ジェノヴァ)。
主催者代表(direttore)のクラウディオ・ポッツァーニによると、14回の間に、700人以上の芸術家が61カ国から参加しており、イタリアでの詩の催しものとしては最大のものである。
多くの興味深いイヴェントがあるのだが、6月15日の催しを一つ紹介する。Percorso Poetico (詩をめぐる行程)というイヴェントで、モンターレとサンタ・ブリジダの間という副題がついている。
ジェノヴァの中央駅(ピアッツァ・プリンチペ駅)前の広場から出発して、徒歩で、そしてエスカレータに乗って、モンターレの生家を訪ね、ジェノヴァの路地をめぐり、街角で立ち止まって、ガイドのアルベルト・ノチェリーノ(Alberto Nocerino)氏がその場所にゆかりのある詩や時代背景をモンターレを中心に紹介し、TeatrOvunqueの俳優アントニオ・カルレッティ(Antonio Carletti)氏が詩を朗読する。
最後は、Via di Pre’という通りのカスバ(Casba)書店にたどりつく。ここは、決して大きくはないのだが、店主の哲学を反映し、詩や文学の本がとても充実している。また、場所もなかなかのもので、この通りで初めての書店という説明を聞いたが、ここは港に近く、カスバの名も大げさではないところで、通りを歩いているのは、そして通りの店員も、客も、イタリア人より外人の方が多い地区なのである。黒人も中国人も、南米系の人種もさまざまに入り乱れている。そこで、文学書に傾斜した本屋を開くというのも勇気のあることだが、1年前に開いたのだという。店には、これまでに、この書店が開催した詩や文学書の催しのポスターが飾ってあった。とても意欲的な書店なのである。
ガイド役のアルベルト・ノチェリーノ氏の解説は大変充実したものであったが、彼自身が詩人なのである。
この催し、参加は無料である。
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コメント
興味深く拝見しました。興奮しています。街ジェノヴァと詩人の生活。詩人の一歩一歩まで足音が聞こえてくるようです。さすがです。またこのようなお知らせ期待しております。
投稿: kudotomoko | 2008年6月17日 (火) 20時15分
kudotomoko さま
偶然知ったのですが、このフェスティヴァル、通り一遍ではなく、ジェノヴァの街との出会いを仕掛けています。続報を書く予定ですので、ご笑覧いただければ幸いです。
投稿: panterino | 2008年6月17日 (火) 23時49分