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2008年4月25日 (金)

南部から北部への移民

Emigrazione イタリアの南部から北部への移民は、現在も続いている(4月23日、コッリエーレ・デッラ・セーラ)。

南部諸州から中部・北部への移民は、毎年27万人にのぼり、そのうち永続的なものが12万人、1ヶ月以上数ヶ月のものが15万人である(Svimez調べ)。

これは1960年代の数字に近い。当時は北部への移住が年に29万5千人にのぼっていた。

60年代は、妻や老親を養うために北部で働いて南部にお金が流れた。今は逆である。北部で勉強する学生、不安定雇用で働くものを支えるために、南部から北部に仕送りをしている。

経済発展省副大臣のセルジョ・ダントーニは、こうして南から北に流れる資金が100億ユーロにのぼると見積もっている。

Svimezのデリオ・ミオッティによると、年に12万人は南から中部・北部に移動するが、その大部分は若者で、20歳から45歳、高校卒業で、5人に1人は大卒である。その他に、1ヶ月以上滞在する人が15万人いる。

しかし1950年代と異なり、彼らは社会問題とならない。北部の若者と同様に、インターネットを使い、英語も話すからだ。

移民率がもっとも高いのはカラブリア州で約8%。クロトーネ県のチロ近辺では、1991年から2006年の間に人口が約34%減ってしまった。

南部から中部・北部に移動して大学で勉強する若者は、2005-2006年で15万1千人。プーリア州3万6千人。カラーブリア州2万5千人。シチリア州2万3千人。カンパーニャ州2万3千人。

このうち約60%は、卒業後も南部には帰って来ない。

今日の国内移民のデータ:

男:75%
女:25%

独身:57%
結婚している:40%
その他:3%

年齢
15-24歳 17%
25-34歳 41%
35ー44歳 22%
45ー54歳 14%
54歳以上  5%

労働契約の期間
1年以下 31%
1-3年 20%
3-5年 18%
5年以上 31%

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コメント

とても興味深く読みました。南部のお金が北部へ流れているとは思いませんでした。
私の住んでいる南部の町でも、30歳代のバリバリの技術者が北部へ転職しています。大企業が多い為給料は北部の方がたいぶ良いようです。
日本では昔から田舎から上京して都会で就職する人が多いですが、イタリアもそうなりつつあるのですかね?

投稿: Andy | 2008年4月25日 (金) 05時30分

Andy さん

なるほど、いつも貴重な生情報ありがとうございます。記事にあることは、Andy さんの町でも、現実に見られるわけですね。

お金の流れは、僕もこの記事で初めて知りました。将来性の高い、有能な若者が流出してしまうということも、南部の経済発展にとっては、懸念材料ですね。将来的に、Uターンして、起業したりすれば、また話は別なのでしょうけれど。

投稿: panterino | 2008年4月26日 (土) 19時25分

イタリア人は英語を重視しているのですか?gemini

イタリア人はフランス語を重要視していると思っていました。upwardleft

フランス国内にもイタリア系フランス人が数多くいるようです。seven

イタリアは先進国なのにわざわざフランスへ移民しなくてもいいと思いますが。sign04

複雑ですね。

投稿: 台湾人 | 2008年11月18日 (火) 22時01分

台湾人さん

記事自体は、イタリア国内での南から北への移動の話です。

イタリアでは、昔は、外国語としてフランス語を習う人が多かったのですが、現在では、小学校1年生から英語の授業があります。

現在のイタリアは、一部の頭脳流出は別として、移民に関しては、「輸出国」というよりは、「輸入国」となっています。

投稿: panterino | 2008年11月18日 (火) 22時54分

北部から南部への移民についておっしゃっているのは存じておりますが、英語を重視していることには新大陸を発見したような驚きです。sun

やはり『工業の三角地帯』と言われるトリノ、ミラノ、ジェノヴァが位置するピエモンテ州、リグーリア州、ロンバルディア州やラツィオ州に移民は流入するのでしょうか?flair

私もイタリアに移民したい夢を抱いています。art

フランス語もイタリア語も全くできない私ですが。info02

投稿: 台湾人 | 2008年11月19日 (水) 18時25分

台湾人さん

そうですね。おおむね北部が多いといえるでしょうが、ヴェネト州などにも数多く流入しています。

投稿: panterino | 2008年11月22日 (土) 13時15分

第二外国語の話をイタリア人に聞くと、50歳以上の型はフランス語を取り、英語は習っていなかったらしいですね。
処が今は圧倒的に英語を第二外国語にしている人が多いようです。

今はEU圏内は大学同士の留学制度(エラスムス)が有り、簡単に留学が出来るようです。そのため英国で英語を学ぶ人が多いようです。
それでも費用が掛かるので裕福な家庭でないと難しいようですが・・・

地元の大学にもエラスムス制度利用の留学生が来ています。中国はマルコポーロ制度があり簡単に留学で切るようです。
中国が出来て日本が出来ないのは、理解に苦しみます。日本政府の怠慢でしょう。

投稿: andy | 2008年11月24日 (月) 04時35分

andy さん

いつも貴重な情報ありがとうございます。

マルコ・ポーロ制度については、まったくおっしゃる通りだと思います。イタリアにおける中国人留学生は、急激に増えましたね。留学生は、長い目で見れば、将来の二国間関係を担う人材にもなりうるわけですから、大変大事な制度だと考えます。
日本も留学生制度はありますが、より一層充実させないと、イタリアにおける日本の存在感が相対的に小さくなってしまう懸念がありますね。

投稿: panterino | 2008年11月24日 (月) 11時55分

ご存知のように、日本人がイタリアへ留学しようとすると大変な手続が必要です。手続窓口の日伊協会がイタリア外務省の外郭団体なので、これまたいい加減な団体です。
これではイタリアへ留学しようとする人は、この段階で立腹し、諦める人が多いでしょう。
日本の外務省が改善してくれる事を望みます。

しかし日本の外務省、大使館が本気で改善するとは期待していませんが・・・

投稿: andy | 2008年11月25日 (火) 04時16分

andy さん

たしかに、イタリアに長期滞在しようとすると、手間というか手続きは、やっかいなものがありますね。シェンゲン協定や移民の問題があって、以前よりも、より一層、審査が厳格になったようです。

ただし、イタリア・中国間のマルコポーロのような制度は、政治のレベルでの強い意思があって可能になるものであると思いますので、日本の政治家、外務官僚のなかに、それに匹敵する制度を日伊の間にも作ろうという機運が生まれることを願わずにはいられません。

投稿: panterino | 2008年11月26日 (水) 00時14分

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