固定資産税が廃止されると、市町村の財源はどうなるのか?
固定資産税が廃止されると、市町村の税収はどうなるのか、という記事がレプッブリカのフィレンツェ版に載っている(4月16日、レプッブリカ)。
ベルルスコーニは、総選挙後、初の記者会見で、最初の家に対する固定資産税(ici, imposta comunale sugli immobili) を廃止すると言明した。
ici はcomunale という言葉から判るように comune (市町村)に入ってくる税収である。IciとIrpef(個人所得税)が市町村に入ってくる税収なのである。
フィレンツェの場合、その歳入は1億4000万ユーロ、リヴォルノでは2250万ユーロ、ルッカでは2200万ユーロになるという。
フィレンツェの場合、固定資産税を全廃してしまえば1億4000万ユーロの税収がなくなるし、最初の家に限定しても1億1000万ユーロの歳入が消えると見積もられている。
プローディの最後の予算案で最初の家に関しては200ユーロの減税をする予定で、フィレンツェ市にとっては1000-1200万ユーロの歳入がなくなる予定だった。しかし、今回の減税策は桁がひとけた違う。
仮に、Irpef(個人所得税)の税率を1000分の0,3から0,8にあげても、2500万ユーロの増収で、固定資産税の減収分よりはるかに少ない額である。
ちなみに固定資産税が廃止された場合、フィレンツェでは一家庭あたり、330ユーロ(約5万円)の減税になる。
追記:この記事で、Irpefと言っているのは厳密には、addizionale comunale all'irpef で、市町村にはいる付加税である。この付加税(addizionale comunale)は、税率が低いものの住民は全員が払うようだ。Irpef自体は、収入によって税率が変わり、10%、20%という単位の税率(実際にはもっと細かい区分がある)であり、また国税である。
| 固定リンク
トラックバック
この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/144339/40906161
この記事へのトラックバック一覧です: 固定資産税が廃止されると、市町村の財源はどうなるのか?:

コメント
固定資産を持たない者には厳しい方向転換ですね。
ベルルスコーニの政策が実現しない事を祈ります。
付加税にはaddizionale regionale all'lrpefと言う物もあります。addizionale comunale all' lrpef よりもずっと高いですね。これは州政府に行くのでしょうね。
投稿 andy | 2008年4月19日 (土) 04時16分
andy さん
固定資産税の問題、持たざる者にとっては、おっしゃる通り、どこかにしわよせがくるおそれがありますね。
固定資産税に関して、興味深いのは、南部でも80%が持ち家だそうです。
また、今回のベルルスコーニの減税策よりも前に、プローディ政権がすでに固定資産税は減税しているので、持ち家家庭の約40%はすでに税を払わなくて良くなっているんですね。ということで、さらに、固定資産税を減税するということになると比較的富裕層を優遇することになる、と4月18日のレプッブリカでは報道されていました。
addizionale regionale all'Irpef (州の付加税)の情報、ありがとうございます。おっしゃる通りだと思います。
付加税の税率は、自治体によって、異なるようですね。4月18日のコッリエーレ・デッラ・セーラには、プーリアの州知事、ニキ・ヴェンドラ(再建共産党)が、州の財政赤字を改善するために、年収(税引き前)2万8000ユーロ以上の人に0,1%の州付加税を導入したのだが、最低の税率(0,1%)にもかかわらず、非常に評判が悪かったと出ていました。左派に投票したのに、税金があがって生活が苦しくなった、という不満が出ていたわけですね。
投稿 panterino | 2008年4月19日 (土) 19時49分
いつも参考にさせていただいています。
フィレンツェにすんでいるのですが、道はぼこぼこで穴があいていて、事故が絶えません。そんなフィレンツェの歳入が減ったらどうなるのでしょうか????
しかもあの、ごり押しで決定した路面電車。これもおざなりになるのかと思うと、フィレンツェの街の道路がめちゃくちゃになりそうです。
良かったら私のブログ、遊びにいらしてくださいね。
投稿 sayaki-na | 2008年4月21日 (月) 01時40分
さっきのブログアドレス間違えました。こちらでお願いいたします。
投稿 sayaki-na | 2008年4月21日 (月) 01時46分
またまたブログアドレス間違えました。こんどこそこちらでお願いいたします。(汗)
投稿 sayaki-na | 2008年4月21日 (月) 01時50分
sayaki-no さん
コメントありがとうございます。
お返事が遅れてごめんなさい。回線が故障してしまいまして。。。
フィレンツェでも、道でこぼこですか?
これで、もっと産業がない(住民の収入が低い)ところにいったら、困るでしょうね。
コムーネ(市町村)の収入が減って、もし国が財政の手当をしないのであれば、住民へのサービスにどこかしわよせが来るとしか考えられませんね。
ブログ、これから拝見させていただきます。
フィレンツェ郊外にお住まいで、こちらに住んでらっしゃる方ならではの深い記事を読むのが楽しみですが、エジプトにお引っ越しになるのですね。どうぞ、お元気で。
投稿 panterino | 2008年4月24日 (木) 01時04分
固定資産税廃止に賛成です。そんなものがあるから、土地バブルがおきると家をとられるんですよ。投機をする人のために元からの住民が追い出される。これはおかしいですね。
固定資産税がなくなれば今家を持ってない人も買いやすくなります。ローンと固定資産税の両方を払うのは大変ですが、ローンだけになれば楽になりますからね。
投稿 ゆうか | 2008年6月 5日 (木) 22時11分
ゆうかさん
そうですね。固定資産税(ICI)は、廃止されることになりましたね。
今回の減税および景気対策は、固定資産税の廃止と、ローンの返済額の減額をセットでやったので、ローンを払っていた人にとっては朗報だったでしょうね。
投稿 panterino | 2008年6月 6日 (金) 02時31分