『シエナ派絵画展』
『シエナ派絵画展』がシエナの Complesso Museale Santa Maria della Scala で開かれている(3月15日ー7月6日)。
Complesso Museale Santa Maria della Scala はドゥオーモの正面にたって斜め左前にある。ドゥオーモの正面は、Santa Maria della Scala で、この建物はもともと巡礼者などを治療する病院で、1990年代まで現役の病院だった。
そのアネックスのような建物が Complesso Museale Santa Maria della Scala で以前は、考古学博物館だった。建物としては、Palazzo Squarcialupi という。
ここも、もともとは病院の一部であって19世紀に改築してもともとの状態がわからなくなっていたらしいが、最近、修復・改築をして美術館として機能するようになった。
今回の展覧会は、ドイツのアルテンブルクのリンデナウ美術館の協力をえて、シエナ派の絵画を紹介するもので、多翼祭壇画(polittico)が、後世、ばらばらにされていたのを、この展覧会で、一同に会したものもある。展覧会の正式名称は Maestri senesi dal Lindenau Museum di Altenburg である。
ベルンハルト・アウグスト・フォン・リンデナウ男爵(1779-1854)がこのコレクションを収集し、後に、アルテンブルク市に寄贈したものである。
ピエトロ・ロレンツェッティとリッポメンミの作品が特に印象に残った。リッポ・メンミの再構成された多翼祭壇画は5つの美術館から集められたという。他にもグイド・ダ・シエーナ、マルティーノ・ディ・バルトロメオ、タッデオ・ディ・バルトロ、ベッカフーミなどの作品が展示されている。
この企画をシエナ市やリンデナウ美術館が主催しているのは当然だが、モンテ・デイ・パスキ・ディ・シエナ銀行の基金も共催して、貢献している。
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