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2007年10月15日 (月)

レッジョ・エミリア方式、アメリカ人を魅惑する

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レッジョ・エミリアの幼稚園の先端的教育方法がアメリカで話題になっている(コリエレ・デッラ・セーラ、10月8日)。

レッジョ・エミリア市の幼稚園の先端的教育を考えたのはロリス・マラグッツィである。彼は、子供を中心にすえて、子供を他者が知識を与える存在としてではなくて、行動し思考する主体としてとらえた。

彼は、《子供は100の言語をもっているが、そのうちの99は奪われてしまっている》と書いている。つまり、子供の表現能力の可能性を刺激してとりもどしてやらねばならないのだ。それは言葉だけではなく、行動や手作業においてもである。

そのため、環境は光にみち、開かれ、子供同士でのコミュニケーションが出来るようになっている。3歳以上の子供は大きな作業台が与えられ、《アトリエリスタ》と呼ばれる芸術的、工芸的活動の専門家が配置されている。

また家庭の役割も重視され、家族は学校のすべての活動に参加する。

この方式は、1960年代にマラグッツィによって開始された。海外では《レッジョ・アプローチ》と呼ばれている。最近、ニューヨーク・タイムズは詳細な特集記事をのせた。3月のみで、78人の教師が学びにやってきた。

アメリカでレッジョ・エミリアの方式が大きく取り上げられたのは二度目で、一度目は1991年に雑誌ニューズウィークが《世界でもっとも優れた10の学校》という特集を組みそのなかでレッジョの幼稚園が取り上げられた。

レッジョの市立幼稚園が出来たのが1963年で、その3年後には、最初の国際会議が開かれた。マラグッツィは孤立を良いと考えたことはなかった、という。

1994年から今年の2月までに、レッジョに見学にやってきたのは世界95カ国から、147グループ、1万8100人にのぼる。

こうしたこともあって、地元でも教育への認識は高く、0歳から3歳の子供は、イタリアの全国平均では9%が学校に行っているのだが、ここでは40%が幼児学校に通っている。

ちなみに、日本では2001年にワタリウム美術館で《子供たちの100の言葉展》が開かれ、それを機に、《子どもたちの100の言葉—イタリア/レッジョ・エミリア市の幼児教育実践記録 》(学研)が出版された。

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