《題名のない子守唄》

ジュゼッペ・トルナトーレ監督《題名のない子守唄》を見た(銀座シネスイッチ)。
原題は、《La sconosciuta》で見知らぬ女、正体不明の女という意味である。映画冒頭にトルナトーレからのメッセージとして結末は他の人に話さないでください、という意味の言葉が字幕ででたので、あらすじは詳しく書けないが、主人公の女性は、ウクライナ出身の女性で、それがイタリアのトリエステに住み込みのお手伝いさんとして働くという設定である。
この女性は、以前に犯罪組織のからんだ売春をさせられていた過去を持つ。トリエステでは、ある親子三人の家に、お手伝いとして雇われるが、彼女はそれが実現するために、さまざまな工作をする。なぜ、そんなことをするのか、というのが、ミステリー仕立てとなっている。また、それが彼女の過去とどうかかわっているのも、謎めいており、こちらの興味を引く。
予告篇で、主題歌のように扱われていた音楽は、彼女の出身のウクライナの子守唄のメロディーということになっているが、音楽担当のモリコーネのオリジナルであるらしい。全編にわたって、音楽と画面の関係は、でしゃばりすぎず、性格描写も適切で、実に素晴らしい。
R−15の指定となっており、やや刺激的な画面もあり、テーマも重いのであるが、観客を引っ張り込むしかけが随所にあり、子役は抜群にうまく、主人公の影のある女性の存在感も巧みに描かれ、一気に見終えてしまった。
ミケーレ・プラチド、マルゲリータ・ブイといったおなじみの男優、女優も出演している。プラチドの姿、役柄は、意外なもので、お楽しみの一つであろう。
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